第三十一章 テンシの役割−1

月という星は、非常にユニークな星です。地球以上にユニークだと言ってもいいでしょう。
それは、今までにも、特に改正編でお話しました。
絶対宇宙は唯ひとつ。しかし何も分からない世界。しかし他の全体宇宙に行くには、絶対宇宙を通ってしか行けない。わたしたちの全体宇宙から、他の全体宇宙に行くには、月が全体宇宙の最終星であること。その月が、わたしたち全体宇宙の絶対宇宙という光速の何兆倍ものスピードで飛び回れる世界へ入っていくことの出来る宇宙ステーションであり宇宙飛行船であるのです。
要するに、無限大の絶対宇宙とコンタクトできる唯一の星であるのです。
その月の「想い」がテンシなのです。
人間は、本来、月に住む生命体だったのですが、地球から月が生まれるタイミングがちょっと遅かったために、地球で有機生命体まで出来てしまったのです。
月の誕生は、46億年前で、地球が生まれて約4億年後のことです。
これが、地球が生まれてから1−2億年ほどの遅れで生まれてくれれば、地球で有機生命体ができずに、月で有機生命体ができていたのです。
といいますのは、地球が生まれ、すぐに海ができ、陸ができ、ちょうど月が生まれた46億年前に、地球の海で生命体が誕生したのです。
月は、その時生まれたばかりで、その後、地球と同じように海や陸が生まれたのですが、その時には、すでに地球に生命体が誕生していたのです。
そして、その生命体がどんどん種類を増やして、有機生命体の一番進化した人間を生んだのです。
月も、海と陸を創ったのですが、先に地球の海で生命体が生まれたものだから、海と陸の必要性がなくなり、やがて水も蒸発してなくなってしまい、有機生命体の住める状態ではなくなったのです。
しかし、地球の人間が、どんどん地球を傷つけ、このままでは地球上で生命体が住めなくなる事態になったので、いよいよ月の出番となったのです。
そしていよいよ2020年から、一部ですが、人間が月に住み始め、2100年には15億の人間が月に移住して、その頃には地球はぼろぼろになって、人間のほとんどを絶滅させて、何とか元の地球に戻ろうと思っているのです。
そういった経緯で、わたしが地球の人間を峻別して、同じ過ちを起こさない人間だけを月に移住させることになったのです。
そして、わたしが人間だけの「想い」になって、テンシは月の「想い」として協力して最終、絶対宇宙へのアプローチを試みようと考えているのです。
人間と人間の「想い」であり神となったわたしについては前章までで、ほぼお話は終わりました。
ここからは、月の「想い」であるテンシの役割について、お話していゆきたいと思っています。
テンシは、まず人間が月に移住できる環境づくりを、創らなければなりません。
今の月は、元々、海だった黒い部分と、元々、陸というより、火山であった、白い部分とに分かれているだけで、今のままでは人間は住めません。
まず2020年までに、月に水が存在できるようにしなければなりません。
これはテンシの役割です。テンシも地球に来て、人間の生活を知っていますから、何が必要かは分かっています。
わたしも二役をさせられるのですが、テンシも二役をさせられるのです。
月に住む人間の世話と、宇宙飛行船となって、銀河星雲の中心のブラックホールに向かっての絶対宇宙を通っての他の全体宇宙への旅です。
その時までに、わたしと協力して、月に住む人間を宇宙飛行士に育てなければならないのです。
考えてみれば、テンシも大変な仕事を持っている訳です。