第六十章 逆さまの現実(夢)

我々はなぜ夢を観るのか?
つまり、
我々はなぜ夢から醒めるまで夢だと自覚できないのか?
一方、
我々は、昼間起きている間の出来事を現実だと信じている。
では、
我々は、夜間寝ている間の夢の出来事を夢だと信じているだろうか?
やはり、
我々は、夢の中の出来事を現実だと信じているのではないか?
まさに、
我々にとって、昼間起きている間の現実の出来事と、夜間寝ている間の夢の出来事が逆さまになっている証明である。
荘子が蝶々になっている夢を観て、ひょっとしたら、蝶々が荘子になっている夢を観ているだけではないか?と疑った。
つまり、
我々は人間だと思っているが、鳥が人間になった夢を観ているだけなのかもしれない。
従って、
絶対性の死(可除特異点(removable singularity)=π/2(90度))が、
夜眠りに就く瞬間(とき)であると錯覚する所以がここにある。
従って、
相対性の死(真性特異点(essential singularity)=3π/2(270度))が、
朝眠りの中の夢から覚めた瞬間(とき)であると錯覚する所以がここにある。
つまり、
絶対性の死、相対性の死とは、
対消滅と相転移による映像の死に他ならなかったのである。
そして、
超体性の死が、
実在の死に他ならなかったのである。