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第十三章 十七条憲法―12 「十二に曰く 国司・国造(くにのみやつこ)、百姓より斂(おさ)めること勿(なか)れ。国に二君 非(な)く、民に両主無し。率土(そっと)の兆民、王を以って主となす。任ずるとこ ろの官司は、みなこれ王臣なり。何ぞ敢えて公の与(ため)に百姓を賦斂(ふれ ん)せむや」 地方官や地方祭祀は、勝手に人民から税をとりたててはならない。国家に二人の君主はなく、人民にとって二人の主人はいらない。日本中の人民は天を王とすべし。 任ずるところの役人はみな天の僕なり。国司や国造が公職にある身を以って私事のために徴税してはならない。 この条などは、さしずめ現代日本の世相を千四百年前に予見したかのような戒めであります。 不景気といっては公共事業のもと道路工事をしたり、不要な高速道路の改修工事をすることで、天下り役人のいる企業や公共団体が国民の血税を吸い上げる。これなどは典型的な国司・国造の百姓より斂(おさめ)させることであります。 以前、東京オリンピックの時に、東京の首都高速道路が建設され、150円の高速料金を徴収した。そのとき行政も政府も、道路工事費が償却された時点で、有料から無料にすると公表した。それから36年経った今、無料になるどころか、700円に跳ね上がっておる。東名・名神高速道路もそうでした。車の台数の増加からも料金の収入は莫大なものになっておるはずです。その金は一体どこへ消えていっているのか。日本道路公団とか、何々公社とかいう類の天下り機関に吸い込まれていっているのでしょう。 こういった、天下り機関の公団やら公社、それに加えて民間企業への天下りが、すべて国民の生活コストに跳ね返り、税金以外の名目で吸い上げられているのです。 税金以外の形で吸い上げられているお金は、一世帯あたり、年間30万円は下らないと思います。3000万世帯として約10兆円のお金がこういった天下り役人の懐に毎年入っておる訳です。天下りの役人が何人おるのか分かりませんが、今霞ヶ関の現役役人の数が約4万人だといわれています。この内天下りする役人が毎年約3000人いるそうです。そして大体5年から10年吸い上げ続ける。そういたしますと全体で3万人の吸い上げ役人がおることになる。一人あたり3400万円の吸い上げ金額であるわけです。 この金額は国民年間平均収入の約7倍で、大企業の社長並の額であります。 日本の一部上場企業の約10倍の3万社の大企業の社長を、国民が養っておることになるわけです。そして仕事はほとんど何もせず、退職時に数億の退職金をまた吸い上げる。これすべて日本国民の血税から賄われておるのです。 だから、一流帝国大学から高級官僚の道を必死になって歩もうとするのです。 ある意味で民間企業で出世するよりはるかに効率がいいわけです。 「何ぞ敢えて公の与(ため)に百姓を賦斂せむや」 太子の怒りの声が皆さんの耳に聞こえて来ないのでしょうか。 |