第十四章 十七条憲法―13

「十三に曰く
   諸(もろもろ)の官に任ずる者は、同じく職掌を知れ。或いは病し、或いは使して
   事に闕(か)くることあり。しかれども。知ることを得る日には、和すること嘗てより識(し)れるが如くせよ。其れ与(あずか)り聞くこと非(な)しというを以って、公務を妨ぐること勿(なか)れ」

諸役人は、同僚の仕事をもよく知りなさい。誰でも病気をしたり、使いに出されたりして、仕事の出来ないことがある。このような場合、同僚は頼まれたら、気持ちよく、前からの知り合いと同じように、手を貸さねばならない。自分は関係がないと言って、公務に支障をきたしてはならない。

これなどは、さしずめ民間企業のサラリーマン諸君にとって耳の痛い言葉ではないでしょうか。
役人、特に高級官僚は、そういう点、仲間意識が悪い意味で強いから、お互いに自分たちの縄張りを守るためには体を張る、一種の暴力団的団結力がある。
ところが、一般サラリーマンときたら、まったくどこかの社長が申していましたが、ほとんどが面従腹背の輩で上から下まで占められている。
官僚の行政も大いなる問題であるのは言うまでもありませんが、今の日本において、戦後の日本を復活してきた原動力の大企業が実は、本当の実力ではなく、国の庇護の下、ぬくぬくと大きくなってきただけで、そこにはまったく無能な経営者で占められてきたのが実体だと思うのです。それが今の日本の経済の疲弊という、おつりとして出てきているように思えてなりません。
実際の日本の復興に貢献したのは、大企業の下で必死に働いた中小、零細企業のお陰であったと思えるのです。
その中小、零細企業が、同じ大企業の中でもハイエナかハゲタカのような銀行の餌食になってしまい、どんどん消えていく。それが日本の経済の破綻の最大の原因だと確信しています。
それなのに、政府は大企業の救済にばかり国民の税金を使っておる。
これは、末期の癌患者に風邪薬を思いきり投薬しているような無駄使いであります。
もっと中小、零細企業の救済に政府は注力しなければ、日本の再生は有り得ないと思うのであります。
特に二十一世紀に入って、大企業の役割は、世界における日本の役割から言って、もうお役ご免になったと思います。
これから、世界が日本に求めているのは、中小、零細企業の、きめ細かい技能であり、西欧的組み立て製造業の大企業ではなくなってくる。それがもう真近に来ておると思います。
よくよく、この太子の言葉を日本人全体が噛みしめて頂きたいと思います。