|
第十六章 十七条憲法―15 「十五に曰く 私に背きて公に向かうは、是れ臣の道なり。凡そ人、私あれば必ず恨みあり。恨みあれば、必ず同じうせず。同じうせざれば、則ち私を以って公を妨ぐ。 憾起これば、則ち制に違い、法を害(そこな)う。故に初章に曰く、上下和諧せよ と。其れまた是の情なるか」 私事を去り、公につくことが、臣たる道である。いったい人間というものは、私心私欲があれば、必ず不満・恨みがある。人にこれがあると、和することができない。和することができないと、私心を以って公事を妨げる。そして法をやぶり制にそむくようなこととなる。この憲法の第一条に「上下和諧せよ」と言ったのはこのことである。 現代日本の風潮は一言で言えば「自分さえ良ければ、他人のことなど構っていられない」ということでしょう。 生身の人間でありますから、大なり小なり、そういった心理はどんな人間にもあります。 問題は程度です。 その程度が現代日本では、世界でも最低のレベルだと言っても過言ではないでしょう。 未だに、世界には独裁者による国家私物化で、悲惨な生活を送っている人たちはいます。 しかし、彼らの悲惨さは物質的貧困であります。 現代日本の悲惨さは精神的貧困であります。 テレビの番組を見ても、これがまともな精神構造の人間が制作しているとは、とうてい思えない。 どうして、こうまでひどい国になり下がったのか。 やはり、戦後の高度経済成長に、精神的向上が伴わなかったからでしょう。 太子の言われる、まず私事より公を最優先する国民性を養う為に、荒廃した学校教育を建て直し、再出発するしか道はないと思います。 |