第三十七章 戦後の国語教育

敗戦国になった日本を民主化して、二度と狂人的行動をさせない国家にするという名目で、アメリカの占領軍によって、現在の日本国憲法がつくられました。
その中で、いつも議論の中心になるのは第九条の軍隊の問題であります。
しかし、当時のアメリカを中心とする欧米諸国にとっての対日本政策の根幹は教育問題にあったのです。
当時、アメリカの占領軍の中に、教育使節団というのがありました。これが、それまでの日本の教育制度の改革を、日本政府に勧告していたのです。
その中に、国語問題がありました。
アメリカで使われている英語は26個のアルファベット文字だけで事足りるのに、日本では何千という漢字があって、それを習得出来ているのはごく限られた層の日本人だけで、ほとんどの日本人は文盲だと、彼らは思っていました。
それが原因で、一般国民は、アメリカとの戦争に関する情報は与えられていなかったし、もし与えられていたにしても、読めないから、何にも事情を知らなかった、と考えていたのです。
同じ過ちを二度と起こさせない為に、日本人の文盲率を下げなければならない。
その為には、漢字の字数を極端に減らして、表音文字を導入させることを本気で考え、ローマ字の導入を考えていたのです。
ところが、いろいろ調査してみると、漢字を1字も読めない文盲者は2%で、仮名を読める者は文盲でないとすると、ほとんど日本には文盲はいないということが分かったのです。
当時、世界で一番文盲率が高かったのは中国で99%であったのです。
これは漢字を使っているのが原因だと思っていたのです。
一方、欧米でも文盲率は10%以上ある方が常識の時代であったのです。
初めて、日本の教育水準の高さに驚いたアメリカは、国語問題の改革をあきらめたのです。
ほとんどの日本人が読み書き出来ることを知ったアメリカは、次に考えだしたのが、教科書の内容を改竄することでした。
その尖兵役を果たしたのが、戦後の教育委員会であります。
数学、英語の出来るのが優秀な学生で、歴史や国語の出来る学生は、大学に入学しても、せいぜい文学部で、学部の中で一番優秀な学部が、数学、英語、科学の出来る理科系で、一番下に、文学部が位置づけられておりました。
そして、その国語、歴史を学ぶ学生が、一番多く職に就いたのが、教員であったのです。
そして1億総ふぬけ国民に仕立て上げたのであります。
これが、着実に効果を発揮しつつあるのが、現在の日本であります。
本家の中国でさえ文盲率の高い、難しい漢字をほとんどの日本人が使いこなしているのは、脅威的であります。
そして、日本国民の大きな財産であります。
それが今、失われつつあります。