第三百十九話 アンチテーゼ(嫌い)は必ずプロテーゼ(好き)になる

わたしたち人間社会は、“オスが好くて、メスが悪い”を常識とする「オス社会」ゆえに、「支配・被支配二層構造と世襲・相続の差別制度の社会」になってしまったわけで、延いては、差別・不条理・戦争を繰り返す社会になってしまい、挙句の果てに、自分たちの生みの親である地球とも戦争をはじめた。
それが、地球温暖化といった地球環境問題であるわけです。
「支配・被支配二層構造と世襲・相続の差別制度の社会」を堅持するために、捏造されたのが宗教です。
古代の奴隷社会、中世の封建・荘園社会における宗教勢力の繁栄が、宗教の正体を象徴しています。
古代奴隷社会の真只中で、支配層に加担する旧来の宗教者をはじめて糾弾して、被支配層のための新しい宗教者が登場した。
それが救世主イエス・キリストです。
古代奴隷社会の宗教は、悉く、支配層の中から誕生した。
最古の宗教と言われているユダヤ教の開祖モーゼはエジプト王家の王子として育ち、ゾロアスター(拝火教)のゾロアスターも、ヒンズー教の元であるジャイナ教の開祖マハヴィーラも、仏教の開祖釈迦も、みんな王家の王子であったことがその証明です。
古代から中世に移った最大の出来事が、古代ローマ帝国の滅亡です。
紀元395年に東西ローマ帝国に分裂し、紀元476年に西ローマ帝国が滅亡したことで、古代社会は終焉し、中世社会が誕生します。
そのきっかけをつくったのが、キリスト教の台頭です。
つまり、
イエス・キリストの出現が、古代から中世へ移行する起爆剤であったわけです。
しかし、
キリスト教を国教とした西ローマ帝国、東ローマ帝国、そして、神聖ローマ帝国は、ローマ・バチカン(カトリック)という一大宗教勢力をつくり、暗黒の中世にしてしまった。
結局の処、
イエス・キリストの教えも、支配層に利用されたのが中世の封建・荘園社会だったのです。
古代、中世における宗教は、所詮、「支配・被支配二層構造と世襲・相続の差別制度の社会」のためのものだったのです。
「暗黒の中世」の呪縛から解放されるために登場したのが、ルネッサンス、宗教改革、産業革命であり、近代が誕生して、現代に引き継がれていくわけです。
古代・中世の支配層のための主観の宗教から脱却するために、客観の科学が誕生したのが近代・現代です。
宗教のアンチテーゼが科学であったのです。
ところが、古代・中世の宗教と同じように、近代・現代の科学も同じ穴の狢になってしまい、差別・不条理・戦争の元凶になってしまっている。
その最たるものが、原爆の発明です。
「宗教と科学」が、「オス社会」と「支配・被支配二層構造と世襲・相続の差別制度の社会」に加担する同じ穴の狢であったのです。
「二元論の世界」では、アンチテーゼ(嫌い)は必ずプロテーゼ(好き)になるのです。