|
第三百三十九話 聞いて呆れる万物の霊長 わたしたち人間だけが、本音と建前の分裂症で生きている。 本音と建前の分裂症の生き方こそ、二重の錯覚の正体に外なりません。 わたしたち分裂症の人間は、自分のやりたい事、つまり、本音と、自分のしていること、つまり、建前とが常に正反対なのです。 わたしたち人間は、金持ちになりたいのに(本音)、金持ちになれない(建前)。 何故なら、世の中の殆どの人は貧乏で、金持ちはほんの一握りなのですから。 しかも、ほんの一握りの金持ちも実は自分では金持ちと思っていないのです。 だから、金はいくらでも欲しいのです。 結局、世の中に金持ちなど一人もいないのです。 わたしたち人間は、ずっと健康でいたいのに(本音)、ずっと健康でいられない(建前)。 何故なら、世の中の殆どの人は常に何か病気をしており、ずっと健康な人など一人もいないのです。 結局、世の中に健康な人など一人もいないのです。 わたしたち人間は、ずっと幸福でいたいのに(本音)、ずっと幸福でいられない(建前)。 何故なら、世の中の殆どの人は常に何か問題(不幸)を抱えており、何も問題を抱えていない幸福な人など一人もいないのです。 結局、世の中に幸福な人など一人もいないのです。 つまり、 これらの現象が、自分のやりたい事、つまり、本音と、自分のしていること、つまり、建前とが常に正反対であることを証明しています。 逆に考えたら、 本音と建前の分裂症の生き方こそ二重の錯覚を惹き起こし、悩みや四苦八苦、挙句の果ての、死の恐怖の原因なのです。 “わたしたち人間は、自分が何をしているのかわかっていないのです!” 万物の霊長が聞いて呆れます。 |