Chapter 41 五次元世界

五次元の要因(座標軸)が何であるかは解らないが、その座標軸のある点を、五次元の要因となるナイフで切ったとするならば、その切断面が四次元世界であると理論上では言えるわけです。
四次元世界を、Chapter40の喩えに使いました美人の女性で考えてみたいと思います。
そのヒップの曲線が素晴らしい女性も赤ん坊の時から曲線美であったはずがありません。
徐々に骨とそこにつく肉とがバランスよく発達していって曲線美と言われるようになったのでしょう。
しかしその曲線美も長続きはしません。
赤ん坊の時から時間を掛けて造られていった曲線美は、同じ時間だけ掛かって崩れていき、その面影が全く感じられない老婆となって、産道を通って産まれ落ちたのと同じように、死の道を通って死んでいくのです。
その過程全体を全貌できるのが、その女性の四次元世界であるのです。
そうしますと、五次元世界とは何かまだ解りませんが、とにかく五次元世界の断面が、その女性の四次元世界であったり、わたしの一生を全貌出来る四次元世界であったりするわけです。
そこでわたしは、アインシュタインの空間の曲がりと宇宙にあるエネルギーとの関係を示したGij=(8πG/cの4乗)Tij という方程式を思い出すのです。
Tijというのは宇宙空間にあるエネルギーのことで、エネルギーの大きさが空間の歪みGijに影響すると言っているのですが、エネルギーの大きさとは、宇宙空間に存在する物質を指しているわけです。
そして我々の宇宙空間に存在する物質のすべての質量を総計すると、Gijという空間の曲率が無限大になることが、我々の宇宙全体にびっしりと詰まった状態で存在するニュートリノの質量から想像できるのではないかと思うのであります。
我々の時空間の曲率が無限大になるということは、我々の時空間を突き破って別の時空間へ常に繋がるワームホール(タイムトンネル)のようなものが存在し、そこから我々の宇宙空間とは別の宇宙空間が存在しているのではないかと考えられます。
そうしますと、Tijというエネルギー(物質)の存在が五次元要因ではないかと、わたしは思うのです。
そして五次元世界というのは、Tijという物質の存在すべてを俯瞰できる状態、すなわち、我々の宇宙のすべての物質の存在を含んだ曲率無限大の宇宙。
これはまさしく、「神の自叙伝」での絶対宇宙が五次元世界ではないかと思うのであります。
絶対宇宙を、Tijという物質の存在の要因で切った断面が、Tijが我々宇宙すべての物質エネルギーの総和であれば、150億光年の拡がりを持つ我々の全体宇宙が顕れ、Tijが我々銀河星雲の物質の総和であれば、その断面は銀河を示していると考えられるわけです。
そうして、宇宙の中の地球の上にいる、曲線美のヒップの女性の存在エネルギーで五次元世界を切断すれば、そのヒップ美人の一生が全貌できる四次元世界が顕れると考えればいいわけです。
そう考えれば、四次元要因が時間で、五次元要因をエネルギーTijと捉えられるのではないでしょうか。
三次元空間が四次元要因の時間に支配されているなら、四次元時空間は五次元要因の存在エネルギーに支配されていることになります。
アインシュタインが、「速度の速い乗り物に乗れば乗るほど、その乗り物に乗っている人の時計(時間)の進み度が遅くなり、その速度が光の速度になれば、時間の進みは止まる、つまり時間が静止する」と言ったことが注目されてきます。
時間が速くなったり、遅くなったり、静止したりすることが起きるわけですから、時間を支配しているものの存在が考えられるのです。
現実に、わたしたちが、歩いている時の時計の進む速度と、飛行機に乗っている時の速度は、飛行機に乗っている時の方が遅いのです。
ただわたしたちの持っている時計の精度が低いから確認出来ないだけで、もの凄い精度の高い時計なら容易に確認出来るのです。
つまり時間を支配している存在が現に在るということであります。
それがTijというエネルギーではないかと思うのです。