一期一会  七の日

人間は、いや生命あるものには、すべて役目というものがあります。
家族の中での役目、一族の中での役目、民族の中での役目といった肉体的な繋がりからくる役目というものがあります。
社会の中での役目、国家の中での役目、世界の中での役目といった人工的な繋がりからくる役目というものもあります。
もちろん肉体的な繋がりからくる役目が基本になりますが、これはわたしたち人類の歴史が始まった時まで遡らなければなりません。
一方、人工的な繋がりからくるものは、それぞれの国家の成り立ち、生い立ちが、そのルーツになります。
そうしますと、わたしたちは一体どこから来たのかを、まず知らなければならないわけです。
たとえば、天皇家は、いろいろ紆余曲折はあったにせよ、初代神武天皇から125代今上天皇までの系図があって、肉体的繋がりがはっきりしているのは奇跡的と言っても過言ではない。
また天の橋立で有名な丹後地方の一宮である籠(この)神社の宮司を務める海部氏は83代目で、その系図は国宝にまで指定されているのも、それだけ貴重なものだからでしょう。
先祖の数を数えてみれば、如何に125代、83代まで先祖が分かっていることが凄いことかは推察できるはずです。
あなたの両親は2人います。
あなたの両親の両親は4人います。
従って、十代遡ると2の10乗、つまり1024人の先祖がいるわけです。
二十代遡ると2の20乗、つまり1,048,576人の先祖がいる。
三十代遡ると2の30乗、10億7千374万1,824人の先祖がいるのです。
125代や83代まで先祖が分かっているということが奇跡的だと、わたしが申しました所以がここにあります。
旧約聖書で人類のはじまりがアダムとイヴであり、人間のはじまりがアブラハムからヤコブ・・・と書かれてあるのも、同じような意味合い、つまり人間の役目をしっかり把握させるためにあるのだと思うのです。
一方、人工的な繋がりからくるものでは、やはり国家というものが基本になるのですが、現在の国家の数は180以上にまでなっていますが、今から300年前になりますと、国家の数は20にも満たない程度で、アメリカという国もなかったのです。
アメリカ人が、星条旗を見上げて国歌を斉唱する時の神妙な顔を、オリンピックなどで見られたことがあるでしょう。
その時は白人、黒人の差別を超えてアメリカ国民としての意識を高揚させているのです。
所詮300年前にはなかった国であるのに、彼らはアメリカという国のアイデンティティーを以って、自分の役目を認識して必死に競技しておるのです。
役目を知るということは、肉体的な繋がりと人工的な繋がりが混在した処から発生していることが、どうやら見えてきました。
そこに、わたしたちひとりひとりの役目は一体何であるのかを発見できる手掛かりがあると考えていいのではないでしょうか。
使命という言葉があります。
命を使うと書きます。
肉体的な繋がりからくるものと、人工的な繋がりからくるものが混在する中で、わたしたちひとりひとりの役目も決まってくる。それが使命であります。
そして使命とは、自分の命を使う為にある、つまり生きている意味合いが、その使命の中にあることを、わたしたちは知る権利と責任があるのです。
あなたの使命は、何であるのかはっきり認識しておられるでしょうか。
国家、国民のレベルは、それぞれの使命をどれだけ認識しているかで決まると言っていいでしょう。
政治家、役人、弁護士、医者、教師、宗教者といった聖職に就いている方々は云わんやであります。