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一期一会 未(ひつじ)三十四の日(その一) 雨あられ 雪や氷と へだつれど おつればおなじ 谷川の水 わたしの詩集、「自然の叫び」の中に『あなたは川』という題の詩がありますので、紹介します。 あなたは川 人の心は水面(みなも)の波 少年の心は 川の上流の波 青年の心は 川の激流の波 壮年の心は 川の下流の波 老年の心は 川の海への出口の波 あなたの一生は 一本の川の波 海に流れ出るとき あなたの波はどんな波 だけどひとたび 海に流れ出たら みんなひとつになる アマゾンの川も そこいらの小さな川も みんな同じ海 あなたの川はどんな川 ナイルのような長い川 あなたの川は ドナウのような均整のとれた美しい川 それとも汚れた琵琶湖から 汚れたままで汚れた大阪湾に流れ出る淀川 だけど 流れ出てしまえば みんな同じ海 詩集「自然の叫び」より 一休さんは、水の位相の変化を導歌にしたためられた。 わたしは、水の器の多様性を詩にしたためた。 そういう意味では、一休さんの方が直載的に表現されておられます。 それで通じた世界、時代であったのでしょうか。 現代社会は、難しい世であるようです。 一期一会 未(ひつじ)三十四の日(その二) 久しぶりに曲がりオカマの話をいたしやしょう。 あっしの作品に、「あるどぶねずみ一家の物語」てえいう短編小説がありやす。 小説って申しやしても、どぶねずみの集団出演による、鬼平犯科帳なんでやすが、冒頭で、主人公のヨシ吉が貰ってきた毒の入った(へいった)「猫いらず」をぱくついて頓死しやがるミノ吉という盗っ人稼業の親分がいやした。 その前(めえ)の親分だったケイ吉が決して急ぎ働きをしなかったのに、このミノ吉は、「殺さず」、「姦さず」、「貧乏人から盗まず」という三つの盗っ人稼業の掟をまもる、まっとうな引き込み強盗を嫌って、姦す楽しみで、急ぎ働きばかりやっていた、とんでもねえ野郎でやした。 性分が、ねちねちした、本当にどぶの中でしか生きられねえ、じめじめした野郎で、「猫いらず」をぱくついて頓死しやがったのは、もうそりぁ自業自得と言うもんで。 そのミノ吉にゴマを擦りまくって、ミノ吉のオカマ堀りに、手を−失礼しやした!手でなくケツでやした−貸していた野郎が、この曲がりオカマだったんでさあ! この野郎が、「あるどぶねずみ一家の物語」に登場しなかったのも、考えただけで、虫酸が走るもんで、ネグったてわけでさ! (ちょっと横柄な調子になってきたようで、申し訳ござんせん!興奮すると、つい地が出るもんで) こいつは、爺のケイ吉の漏らした失敗(しっぺい)がせいで、一家にもぐり込んだ、とんでもねえ野郎で、ケイ吉も真面目いっぽうだけで、要領が悪い(わりい)もんで、つい漏らしやがったんで。 そんなとんでもねえ野郎が、偉い(えれい)なると、世の中に毒を蒔き散らすことになるってえのが、このケイ吉やミノ吉にはわからねえんで。 それで、「猫いらず」で頓死したわけで、まあ世間知らずが、親分になったらいけねえ見本みたいなもんでやんす。 今、親分を張っているヨシ吉は、その辺をよくわかっていると、鬼のヘイ吉に見込まれたんでやすが、これが、もひとつピリっとしねえんで、鬼のヘイ吉もいらいらして、あっしに、もう一回(いっけえ)お仕置きをしてやって欲しいと頼んできたわけでやんす。へい。 これから、この場をちょくちょくお借りして、みなさんにご披露していきてえと思っていやす。 |