一期一会  未(ひつじ)三十九の日

かきおくも 夢のうちなる しるしかな
さめてはさらに とふ人もなし

夢の中で如何に素晴らしい詩をつくったとしても、そのようなものは何もならない。
ましてや、この世の中でしか意味のないものを、夢の中で追うかの如く必死になっているわたしたち。
夢であるが故に許される。
現実の中では決して許されない。
わたしたちの心の中には、そのような、「夢のうちなる しるし」がいっぱい貯まっているのです。
現実の世界では、誰もそのことを口にする者などいないことを、わたしたちは夢の中では追い続けているのです。
一休さんの導歌集を、この「一期一会」で紹介していくにつれて、わたしはこのような想いが強くなって行きました。
それが、「夢の中の眠り」という作品のきっかけになったのです。
夢と現実の統合は、哲学と科学の象徴的統合であるのです。
その想いを強くさせてくれたのが、この歌でありました。