一期一会  未(ひつじ)四の日

あと3週間で、わたしは56才の誕生日を迎えます。
わたしの人生の一応の区切りの時が刻一刻と迫っておるわけですが、先のことはまったく読めないのが人生であります。
そこで、自己の意志で生き抜いてみせる、という決断をする為に、自分の人生を55年と区切って生きてきたのです。
まだまだ出版していない原稿がたくさんあるのですが、自分なりに優先順位をつけて、これまで17作品を本に致しました。
原稿を書きあげた未出版の作品が、まだ8作残っており、執筆中のものが、7作品あります。
ただ、わたしとしましては、「鬼神(十部作)」を今月末までに出版する予定で進めており、それが完了すれば、一応の区切りをつけることが出来たのではないかと思います。
そして56才になった後の人生は、余りの人生として生きてゆきたいと考えております。
引き続き、文筆活動をするのも好し、新たな活動に入っていくのも好し。
その時点で考えてみればいいのではないでしょうか。
過去55年を振り返って見るに、人生の宿命、運命という流れに揺られながらも、自分の意志で自分の人生を生き抜いてきた感が致します。
決断したことは、必ず成し遂げる姿勢を貫いてきました。
随分、エネルギーを必要とする生き方ではありましたが、達成感は充分持っています。
ただその代償も大きかったことは確かで、大事なものを失ったことも事実であります。
しかし、これからの余りの人生では、失ったものは戻ってはきませんが、少しでも埋め合わせをしていきたいと思っている今日この頃であります。
55才までは、自己の意志を貫く人生。
56才からは、他人を慮ることの出来る人生に変貌していければと思っております。
なんとなく楽な気分で、これからの余りの人生を過ごせると考えると、思わずニタッという気分になります。
道の分岐点に差し掛かった時、常に厳しい茨の道を選び、決して安易な道に流されずに生きてきた誇りだけは持っています。
確かに、他人から見れば、『あそこまでしなくても!』と思われることをやり抜いてきたわけで、時には意志の強さで肉体が金属疲労することも多々ありましたが、自己満足と言われようが、自分の人生を自分の意志で生き抜いてきた満足感は、他のなにものにも代えがたい大切な思い出であります。
死んだ後、世間的な地位や名声は他人が与えるものだから、あの世には持っていけませんが、大切な思い出だけは、自分の心の中に大事にしまってあるものですから、持っていけるのです。
55年間貫いた、意志の生き方だけは、自分でも誉めてやりたいと思っています。
欠点だらけの、わがままな性格の人間でありましたが、余りの人生では、その辺りを是正して、他人さまの為の人生にしてゆきたいと思っている平成15年の正月であります。