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第十八章 話し合い 団欒の中で ヘイ吉とヨシ吉は そっと寄りそって 話しをした 他の連中は ふたりが話していることを知っていながら ふたりを信じ切って 盗人と同心が歌い 踊りながら 騒いでいた ヨシ吉 どうだい まともな 引き込み強盗は その後やったかいとヘイ吉が聞くと いえ まだ お努めは一度もやっておりやせん この際 盗人稼業から足を洗ってまっとうな稼業を始めたいと思っていやす だが おめえの仲間には まだ 急ぎ働きをしたがる奴もいるんだろう そいつらは おめえの考えなんか 絶対に言うこと聞かねえぜ そこんところが 頭のいてえ話しなんで どうだい ひとつ 裏切り者になってみる覚悟はねえかい ええ どういうことで ここに来ている奴らは おめえの考えについていく覚悟のある奴等だろう ええ まあそういうところで 信頼している奴等を連れて来いと おっしゃたんで それじゃ ひとつ 急ぎ働きをやってくれ 押し込む場所と 刻限は 俺が知らせるから ただし 性質の悪い連中とまっとうな連中とを 区別出来るように 印をつけておいてくれ なんせ 暗い中での御用だから いくら今日こうやって顔合わせをしていても分からねえからな ヘイ吉様 あの野郎らを 一人残らず お縄にしても 他にも いっぺえ 盗人一家がいます ぜ 全部やってしまわないと それこそ どぶねずみから 盗人はなくなりやあしません 分かっておる だから 総なめにするんだ 一気に 一晩で まあ 日本全国一気には 無理だが この江戸には 俺の調べたところでは 十三の盗人一家が潜んでいる それを一気にやるんだ この江戸で 実行されたら 他のところでも 同じような動きが広がるだろう ところで 十三の盗人宿は もうご存知で もちろん 知っているし おめえとこの今日来た連中みたいなのが 他にもいて 同じ手は打ってある ヨシ吉は 今更ながら ヘイ吉の恐ろしさを思い知った しかし これだけは 約束してくだせえませ うん 何だ まっとうな道を進もうとしている若い連中には 穏便な計らいを お願いいたしやす うん 約束する お上が 何と言おうと この俺が命かけて守ってやる もし お上が 裏切るようなことをしやがったら この俺が 雲切り仁佐衛門のようになって 盗人の大親分になって おめえらを面倒みてやる 分かりやした すべて 仰せの通りいたしやす これで ヨシ吉の腹は決まった |