第三十八章 七人の使者

徳島は阿波の国だ。
その中心が剣山である。
山上の垂訓を開始する以前のイエスの足取りについては、新約聖書は言及していない。
一説は、インドまで足を延ばして釈迦の教えに邂逅したと言う。
一説は、エジプトまで足を延ばして「死者の書」に邂逅したと言う。
一説は、モーゼがヤーベの神と邂逅したシナイ山に行ったと言う。
シナイ山は剣山でもある。
八郎とリエが目の前にしている剣山はシナイ山に他ならない。
デジャブ現象が突然彼らを襲った。
新約聖書の最後を飾る「ヨハネの黙示録」は「地球の黙示録」に他ならない。
八郎とリエが阿波の地にやって来た理由(わけ)は、神(カミ)、つまり、地球の「想い」から「地球の黙示録」を受けるためであり、新・新約聖書の完結を月の「想い」であるテンシに託すことに他ならない。
八郎とリエこそが、月の「想い」であるテンシに他ならない。
新約聖書の最後を飾る「ヨハネの黙示録」は言う。
七人の天使が使者として天から降りて来て、額に×印のついている人間を総括する。
嘗て、神(カミ)がソドムの住人を一人残らず総括したように。
一人の聖人を救うために、ゴモラという架空の町をつくり、彼をゴモラに向かわせている間に、酒池肉林に溺れるソドムの住人を一人残らず石にした。
地球という名のソドムという町で酒池肉林に溺れる人類を、聖人を月という名のゴモラの町に避難させておいて、一人残らず総括する。
その役割を担っているのが七人の天使だ。
その役割を担っているのが七人のテンシだ。
八郎とリエが七人のテンシの一人であり、地球という名のソドムという町を総括するために降り立ったのが剣山である。
リエが八郎に囁く。
“わたしは、あなたの兄弟であり、共にテンシと結ばれている。その苦難、支配、忍耐に預かっている七人の使者である。
わたしは、神(カミ)の言葉とテンシの証しのゆえに、剣山という山に来た。
ある日、わたしは“霊”に満たされていたが、後ろの方で大きな声が聞えた。
その声はこう言った。
「あなたの見ていることを巻物に書いて、エフェソ、スミルナ、ベルガモン、ティアティラ、サルディス、フィラデルフィア、ラオディキアの七つの教会に送れ」
アジア州にある七つの教会とは、エフェソ、スミルナ、ベルガモン、ティアティラ、サルディス、フィラデルフィア、ラオディキアであった”

八郎とリエの立っている場所は、平家の落人が生き延びた東祖谷村(いやむら)だった。
東祖谷村こそアジア州にある七つの教会の最後であるラオディキアである。
“わたしは数奇な運命の中、沖縄で生まれた”
リエは八郎に向かって囁いた。
“いま考えてみれば、新しいリヴァイアサンと古いリヴァイアサンが邂逅する場所が沖縄だった・・・”
八郎が沖縄の地に降り立ったのも、考えてみれば、新しいリヴァイアサンに引き摺り込まれたからであり、古いリヴァイアサンに引き摺り込まれたリエと、那覇空港で運命の出逢いをしたのだ。
新しいリヴァイアサンとはアメリカのことであり、古いリヴァイアサンとは地球の二つの臍であるイェルサレムと京都だ。
リエは京都に一度も行ったことがない。
八郎も京都に一度も行ったことがない。
だが、ふたり共、京都のことを熟知していた。
まさに、デジャブ現象が起こっていたのだ。
リエが八郎に囁く。
“わたしは語りかける声の主を見ようとして振り向いた。
振り向くと、七つの金の燭台が見え、燭台の中央には、人の子のような方がおり、足まで届く衣を着て、胸には金の帯を締めておられた。
その頭、その髪の毛は、白い羊毛に似て、雪のように白く、目はまるで燃え盛る炎、足は炉で精錬された真鍮のように輝き、声は大水の轟きのようであった。
右の手に七つの星を持ち、口からは鋭い両刃の剣が出て、顔は強く照り輝く太陽のようであった。
わたしは、その方を見ると、その足下に倒れて死んだようになった。
すると、その方は右手をわたしの上に置いて言われた。
「怖れるな。わたしは最初の者にして最後の者、また生きている者である。
一度は死んだが、見よ、世々限りなく生きて、死と陰府(よみ)の鍵を持っている。
さあ、見たことを、今あることを、今後起ころうとしていることを書き留めよ。
あなたは、わたしの右の手に七つの星と、七つの金の燭台とを見たが、それらの秘められた意味はこうだ。
七つの星は教会の天使たち、七つの燭台は七つの教会である」”

リエの囁きの意味がわからない八郎だったが、最後の「七つの星」が教会の天使たちであり、「七つの燭台」がアジア州にある七つの教会であることは、何となくわかった。
自分たちが天使のひとりであること、そして、今立っている場所が、アジア州にある七つの教会の最後のものであること。
リエは更に八郎に囁く。
“わたしは、杖のような物差しを与えられて、こう告げられた。
「立って神の神殿と祭壇とを測り、また、そこで礼拝している者たちを数えよ。しかし、神殿の外の庭はそのままにしておけ。測ってはいけない。
そこは異邦人に与えられたからである。彼らは、四十二ヶ月の間、この聖なる都を踏みにじるであろう。
わたしは、自分の二人の証人に粗布をまとわせ、千二百六十日の間、預言させよう。」
この二人の証人とは、地上の主の御前に立つ二本のオリーブの木、また二つの燭台である。この二人に害を加えようとする者があれば、彼らの口から火が出て、その敵を滅ぼすであろう。この二人に害を加えようとする者があれば、必ずこのように殺される。
彼らには、預言をしている間ずっと雨が降らないように天を閉じる力がある。また、水を血に変える力があって、望みのままに何度でも、あらゆる災いを地に及ぼすことができる。”
この後、ふたりは底なしの淵から上って来た一匹の獣によって殺される運命にあったが、二千年を経た今、新しい千年の世界を創造するために復活したのである。
剣山の麓にある東祖谷村こそアジア州にある七つの教会の最後であるラオディキアである。
リエが八郎に囁く。
“東祖谷村にある教会の天使にこう書き送れ。
『アーメンである方、誠実で真実な証人、神に創造された万物の源である方が、次のように言われる。
「わたしはあなたの行いを知っている。
あなたは冷たくもなく熱くもない。
むしろ、冷たいか熱いか、どちらかであってほしい。
熱くも冷たくもなく、なまぬるいので、わたしはあなたを口から吐き出そうとしている。
あなたは、『わたしは金持ちだ。満ち足りている。何一つ必要な物はない』と言っているが、自分が惨めな者、哀れな者、貧しい者、目の見えない者、裸の者であることがわかっていない。
そこで、あなたに勧める。
裕福になるように、火で精錬された金をわたしから買うがよい。
裸の恥をさらさないように、身に着ける白い衣を買い、また、
見えるようになるために、目に塗る薬を買うがよい。
わたしは愛する者を皆、叱ったり、鍛えたりする。
だから、熱心に努めよ。悔い改めよ。
見よ、わたしは戸口に立って、叩いている。
だれかわたしの声を聞いて戸を開ける者があれば、わたしは中に入ってその者と食事をし、彼もまた、わたしと共に食事をするであろう。
勝利を得る者を、わたしは自分の座に共に座らせよう。
わたしが勝利を得て、わたしの父と共にその玉座に着いたのと同じように。
耳ある者は“霊”が諸教会に告げることを聞くがよい」』”

人間は見る生き物である。
然るに、何も見えていない。
あなたは言う。
『わたしは金持ちだ。満ち足りている。何一つ必要な物はない』
然るに、自分が惨めな者、哀れな者、貧しい者、目の見えない者、裸の者であることがわかっていない。
耳ある者は“霊”が諸教会に告げることを聞くがよい。
盲人が手探りをする。
まさに、人間はみな手探りをする盲人だ。
盲人に手探りする必要が何処にある。
盲人は聞き耳を立てるべきだ。
然るに、盲人である人間は手探りする。
肉体上の盲人は幸いである。
聞くことができる耳ある者でいることができる。
精神上の盲人は惨めである。
見る生き物になった日から、人類は悲劇の主人公になってしまった。
まさに、盲人が手探りをする。
見る夢を観るようになってから、人類は悲劇の主人公になってしまった。
聞く夢を観るようになってから、人類は悲劇の主人公になってしまった。
匂う夢を観るようになってから、人類は悲劇の主人公になってしまった。
味わう夢を観るようになってから、人類は悲劇の主人公になってしまった。
肌で感じる夢を観るようになってから、人類は悲劇の主人公になってしまった。
否!
人類は夢を現実と想い、現実を実在と想いながら、夢と現実を別世界と勘違いするようになってしまった。
それが七人の使者の標的になった×印の物差しである。
二十一世紀に入って人類の数は65億を超えた。
イエス・キリストが誕生した西暦0年には3億足らずしかいなかった人類だが、それから1500年経っても、その数は4億程度でしかなかった。
ところが、近代社会が幕開けしてから世界の人口は急激に増加しはじめ、17世紀には6億、18世紀には8億、19世紀には10億、そして20世紀初頭には19億に達していた。
近代社会における人口急増の原因は、産業革命による科学技術の飛躍的進歩に負うところが大きい。
特に、19億から61億という二十世紀の100年間で起こった爆発的な急増は、ヨーロッパを中心にした先進国で起こったものである。
ところが、二十一世紀における人口急増は、衣食住という生きる基本条件のレベルがアップすることによって起こった二十世紀の人口急増とは性格がまったく違うもので、いまだ生活レベルが低い発展途上国で起きている。
二十一世紀における人口急増は、生活レベルが豊かで平均寿命が80才を超えた先進国の人口減少と相俟って、飢餓とエイズ禍で平均寿命が30才にも満たない発展途上国で起こるという二極減少の中で起こっており、まさに、自然の掟に基づく食物連鎖の法則が崩壊していることを示唆しており、何れ近い将来、自然、つまり、地球からの報復を受けることは間違いない。
「強者必滅の原理」とは、自然の食物連鎖の法則の頂点に位置する生き物が、下位の生き物たちを食い潰す結果起こる法則であり、嘗て、恐竜時代に一度地上の生き物が絶滅したのも、「強者必滅の原理」が発揮された証明である。
二十一世紀の「恐竜」である人類は、異常発生したその数の重さに耐え切れず、共食い争いの結果、絶滅するであろう兆候はすでに顕れている。
二十一世紀の「恐竜」である人類のお陰で、地上の生き物の半数は既に絶滅した。
「地球の黙示録」をいま顕現するために、七人の使者が天使となって地上に降りてきたのだ。
「ヨハネの黙示録」に獣の数字“666”と表現された箇所がある。
リエは八郎に囁いた。

“わたしはまた、一匹の獣が海の中から上って来るのを見た。これには十本の角と七つの頭があった。
それらの角には十の王冠があり、頭には神を冒涜するさまざまな名が記されていた。
わたしが見た獣は、豹に似ており、足は熊の足のようで、口は獅子の口のようであった。竜はこの獣に自分の力と王座と大きな権威を与えた。
この獣の頭の一つが傷つけられて、死んだと思われたが、この致命的な傷も治ってしまった。
そこで、全地は驚いてこの獣に服従した。
竜が自分の権威をこの獣に与えたので、人々は竜を拝んだ。
人々はまた、この獣をも拝んでこう言った。
「だれが、この獣と肩を並べることができようか。だれが、この獣と戦うことができようか」
この獣にはまた、大言と冒涜の言葉を吐く口が与えられた。
そこで、獣は口を開いて神を冒涜し、神の名と神の幕屋、天に住む者たちを冒涜した。
獣は聖なる者たちと戦い、これに勝つことが許され、また、あらゆる種族、民族、言葉の違う民、国民を支配する権威が与えられた。
地上に住む者で、天地創造の時から、屠られた小羊の命の書にその名が記されていない者たちは皆、この獣たちを拝むであろう。
耳ある者は、聞け。
捕われるべき者は、捕われて行く。
剣で殺されるべき者は、剣で殺される。
ここに、聖なる者たちの忍耐と信仰が必要である。
わたしはまた、もう一匹の獣が地中から上って来るのを見た。
この獣は、小羊の角に似た二本の角があって、竜のようにものを言っていた。
この獣は、先の獣が持っていたすべての権力をその獣の前で振るい、地とそこに住む人々に、致命的な傷が治ったあの先の獣を拝ませた。
そして、大きなしるしを行って、人々の前で天から地上へ火を降らせた。
更に、先の獣の前で行うことを許されたしるしによって、地上に住む人々を惑わせ、また、剣で傷を負ったがなお生きている先の獣の像を造るように、地上に住む人に命じた。
第二の獣は、獣の像に息を吹き込むことを許されて、獣の像がものを言うことさえできるようにし、獣の像を拝もうとしない者があれば、皆殺しにさせた。
また、小さな者にも大きな者にも、富める者にも貧しい者にも、自由な身分の者にも奴隷にも、すべての者にその右手か額に刻印を押させた。
そこで、この刻印のある者でなければ、物を買うことも、売ることもできないようになった。
この刻印とはあの獣の名、あるいはその名の数字である。
ここに知恵が必要である。
賢い人は、獣の数字にどのような意味があるか考えるがよい。
数字は人間を指している。
そして、数字は六百六十六である”
数字は人間を指している。
そして、数字は六百六十六である。
賢い人は、獣の数字にどのような意味があるか考えるがよい。
ユダヤ人が使うヘブライ語には数字が内摂していて、言葉はそのまま数字に当てはまるようになっている。
祇園祭りの最大の行事である山鉾巡行の掛け声、“エンヤラヤー”は諸にヘブライ語であり、“神に栄光あれ!”という意味だ。
“エン”が“あれ”というBe動詞で、“ヤラ”が“栄光”という名詞で、“ヤー”が“神(ヤーベ若しくはエホバ)”という名詞だ。
“Be glorious God!”の意味だ。
“ヤー”が唯一神のNo.1だ。
“エン”がNo.4だ。
“ヤラ”がNo.7だ。
つまり、“エンヤラヤー(神に栄光あれ!)”は、1・4・7という数字に変換されるわけだ。
数字は1から9まであるが、三種類に大別される。
つまり、1・4・7群と2・5・8群と3・6・9群に大別される。
1・4・7群は“父なる神”を象徴する。
2・5・8群は“神の子”を象徴する。
3・6・9群は“聖霊”を象徴する。
まさにキリスト教の三位一体説である。
人間には性悪説的人間と性善説的人間の二種類に分けられ、性善説的人間は“神の子”を象徴する2・5・8という数字を好み、性悪説的人間は“聖霊”を象徴する3・6・9という数字を好むというわけだ。
偶像崇拝を固く禁止したモーゼのユダヤ教では、偶像崇拝、つまり、拝金主義に溺れる人間を性悪説的人間、つまり、獣(ゴイム)と断じた。
その獣(ゴイム)の好む数字が3・6・9、つまり、獣の数字“666(六百六十六)”というわけである。
確かに人間にはそれぞれ固有の好みの数字があり、1・4・7か2・5・8か3・6・9に必ず分けられる。
“いや!自分の好みの数字は、1と5と9だ!”
“いや!自分の好みの数字は、2と6と7だ!”
“いや!自分の好みの数字は、3と4と8だ!”
といった人間は絶対にいない。
その中で、3・6・9という数字群を好む人間は、唯物主義の拝金主義者であり、彼らは人間ではなく、獣(ゴイム)であり、ユダヤ教を信じるユダヤ教徒以外の人間を非ユダヤとして、獣(ゴイム)と称する。
ユダヤ教の排他性はこうして生まれたのである。
ユダヤ教は唯一神の宗教が持つ排他性が故に選民思想に陥った。
日本神道は氏姓社会が生んだ先祖崇拝の八百万の神の宗教でありながら、やはり、選民思想に陥った。
選民思想には必ず賎民思想という陰がある。
選民思想と賎民思想は表裏一体の一枚のコインなのだ。
宗教の本質と言っても過言ではない。
二十世紀までの世界は、政治と宗教が表裏一体となった人間社会であった故に、差別・不条理・戦争の絶えない地獄絵を展開してきたが、元を糾せば、鋭い牙も爪もない弱き生き物であった人間が、支配・被支配二層構造の社会を構築したことに由来する。
オス社会の誕生だ。
オスが強くて、メスは弱いという固定観念を持つのは人間だけだ。
自然社会に生きるものはすべて、メスが強いことを承知している。
オスの本来性は臆病な弱者だ。
硬いものが強いというのは幻想に他ならない。
柔らかいものが強いのが真実だ。
水は行雲流水のごとく柔らかい。
岩は筋骨隆々のごとく硬い。
“一念岩を通す”
“雨垂れ石を穿つ”
ナイアガラの滝は数千年のうちに消滅するのは、“雨垂れ石を穿つ”からだ。
柔らかい水が強者で、硬い岩が弱者なのだ。
メスの体は柔らかい故に強靭だ。
オスの体は硬い故に脆弱だ。
だのに、戦争をする兵士は人形のように硬い。
オス社会を構築する人間社会だけに戦争がある所以だ。
獣の数字“666”とは、オス、つまり、男の幻想が映しだしたホラー映画のキーワードに他ならない。
鬼神四郎という一人の魔神が、鬼神冬子・夏子という二人の天使を生み、更に鬼神冬子が田島八郎と石嶺リエという二人の天使を生んだ。
そして、今、新しい三人の天使が剣山(シナイ山)に降臨しようとしている。
紀元前660年。
旧約聖書はアラビア半島のジェッダで書かれた。
紀元660年。
新約聖書は東ローマ帝国の首都・コンスタンチノープル(現在のトルコ・イスタンブール)で書かれた。
七人の使者を代表して、リエが囁く。

“七つのラッパを持っている七人の天使たちが、ラッパを吹く用意をした。
第一の天使がラッパを吹いた。
すると、血の混じった雹と火とが生じ、地上に投げ入れられた。
地上の三分の一が焼け、すべての青草も焼けてしまった。
第二の天使がラッパを吹いた。
すると、火で燃えている大きな山のようなものが、海に投げ入れられた。
海の三分の一が血に変わり、まあ、被造物で海に住む生き物の三分の一は死に、船という船の三分の一が壊された。
第三の天使がラッパを吹いた。
すると、松明のように燃えている大きな星が、天から落ちて来て、川という川の三分の一と、その水源の上に落ちた。
この星の名は「苦よもぎ」といい、水の三分の一が苦よもぎのように苦くなって、そのために多くの人が死んだ。
第四の天使がラッパを吹いた。
すると、太陽の三分の一、月の三分の一、星という星の三分の一が損なわれたので、それぞれの三分の一が暗くなって、昼はその光の三分の一を失い、夜も同じようになった。
また、見ていると、一羽の鷲が空高く飛びながら、大声でこう言うのが聞えた。
「不幸だ、不幸だ、不幸だ、地上に住む者たち。
なお三人の天使が吹こうとしているラッパの響きのゆえに」”
その時、新しい三人の天使がラッパを吹いた。
新しい三人の天使は、新しい人間を象徴する。
人類の歴史は、宇宙の歴史の一部だ。
宇宙の歴史は、ビッグバンによる宇宙誕生から現代社会まで貫いた歴史であり、現代社会人は第32代目に当たる。
人間の歴史は、人類の歴史の一部だ。
人類の歴史は、ビッグバンによる宇宙誕生から第19代目の原人(ホモエレクトス)より始まり、第32代目の現代人までの歴史である。
人間の歴史は、第19代目の原人(ホモエレクトス)から第26代目の農耕型民族より始まり、第32代目の現代人までの歴史である。
そして、2050年という今、三人の第33代目の新しい人間が誕生した。
第32代目の人間までは、一人の男と一人の女、つまり、二人の人間によって引き継がれてきたが、第33代目からは三人の人間によって引き継がれていくのだ。
一人の男、一人の女、そして、一人の人間。
リエは囁く。

“第五の天使がラッパを吹いた。
すると、一つの星が天から地上へ落ちて来るのが見えた。
この星に、底なしの淵に通じる穴を開く鍵が与えられ、それが底なしの淵の穴を開くと、大きなかまどから出るような煙が穴から立ち上り、太陽も空も穴からの煙のために暗くなった。
そして、煙の中から、いなごの群れが地上へ出て来た。
このいなごには、地に住むさそりが持っているような力が与えられた。
いなごは、地や草やどんな青物も、またどんな木も損なってはならないが、ただ、額に神の刻印を押されていない人には害を加えてもよい、と言い渡された。
殺してはいけないが、五ヶ月の間、苦しめることは許されたのである。
いなごが与える苦痛は、さそりが人を刺したときの苦痛のようであった。
この人々は、その期間、死にたいと思っても死ぬことができず、切に死を望んでも、死の方が逃げて行く。
さて、いなごの姿は、出陣の用意を整えた馬に似て、頭には金の冠に似たものを着け、顔は人間の顔のようであった。
また、髪は女の髪のようで、歯は獅子の歯のようであった。
また、胸には鉄の胸当てのようなものを着け、その羽の音は、多くの馬に引かれて戦場に急ぐ戦車の響きのようであった。
更に、さそりのように、尾に針があって、この尾には、五ヶ月の間、人に害を加える力があった。
いなごは、底なしの淵の使いを王としていただいている。
その名は、ヘブライ語でアバドンと言い、ギリシャ語の名はアポリオンという。
第一の災いが過ぎ去った。
見よ、この後、更に二つの災いがやって来る”

リエの表情が真青になった。
八郎が口を開こうとするのを遮って、更にリエは囁く。

“第六の天使がラッパを吹いた。
すると、神の御前にある金の祭壇の四本の角から一つの声が聞えた。
その声は、ラッパを持っている第六の天使に向かってこう言った。
「大きな川、ユーフラテスのほとりにつながれている四人の天使を放してやれ」
四人の天使は、人間の三分の一を殺すために解き放たれた。
この天使たちは、その年、その月、その日、その時間のために用意されていたのである。
その騎兵の数は二億、わたしはその数を聞いた。
わたしは幻の中で馬とそれに乗っている者たちを見たが、その様子はこうであった。
彼らは、炎、紫、および硫黄の色の胸当てを着けており、馬の頭は獅子の頭のようで、口からは火と煙と硫黄とを吐いていた。
その口から吐く火と煙と硫黄、この三つの災いで人間の三分の一が殺された。
馬の力は口と尾にあって、尾は蛇に似て頭があり、この頭で害を加えるのである。
これらの災いに遭っても殺されずに残った人間は、自分の手で造ったものについて悔い改めず、なおも、悪霊どもや、金、銀、銅、石、木それぞれで造った偶像を礼拝することをやめなかった。
このような偶像は、見ることも、聞くことも、歩くこともできないものである。
また彼らは人を殺すこと、まじない、みだらな行い、盗みを悔い改めなかった”

リエの真青な表情が極致に達した。

“わたしはまた、もう一人の力強い天使が、雲を身にまとい、天から降って来るのを見た。
頭には虹をいただき、顔は太陽のようで、足は火の柱のようであり、手には開いた小さな巻物を持っていた。
そして、右足で海を、左足で地を踏まえて、獅子がほえるような大声で叫んだ。
天使が叫んだとき、七つの雷がそれぞれの声で語った。
七つの雷が語ったとき、わたしは書き留めようとした。
すると、天から声があって、「七つの雷が語ったことは秘めておけ。それを書き留めてはいけない」と言うのが聞えた。
すると、海と地の上に立つのをわたしが見たあの天使が、右手を天に上げ、世々限りなく生きておられる方にかけて誓った。
すなわち、天とその中にあるもの、地とその中にあるもの、海とその中にあるものを創造された方にかけてこう誓った。
「もはや時がない。第七の天使がラッパを吹くとき、神の秘められた計画が成就する。それは、神が御自身の僕である預言者たちに良い知らせとして告げられたとおりである」
すると、天から聞えたあの声が、再びわたしに語りかけて、こう言った。
「さあ行って、海と地の上に立っている天使の手にある、開かれた巻物を受け取れ」
そこで、天使のところへ行き、「その小さな巻物をください」と言った。
すると、天使はわたしに言った。
「受け取って、食べてしまえ。それは、あなたの腹には苦いが、口には蜜のように甘い」
わたしは、その小さな巻物を天使の口から受け取って、食べてしまった。
それは、口には蜜のように甘かったが、食べると、わたしの腹は苦くなった。
すると、わたしにこう語りかける声が聞えた。
「あなたは、多くの民族、国民、言葉の違う民、また、王たちについて、再び予言しなければならない」”

リエはまるで死人のようであった。
日本の嘘がこれから明かされる証左だ。

“それから、わたしは杖のような物差しを与えられて、こう告げられた。
「立って神の神殿と祭壇とを測り、また、そこで礼拝している者たちを数えよ。
しかし、神殿の外の庭はそのままにしておけ。測ってはいけない。
そこは異邦人に与えられたからである。
彼らは四十二ヶ月の間、この聖なる都を踏みにじるであろう。
わたしは、自分の二人の証人に粗布をまとわせ、千二百六十年の間、予言させよう」
この二人の証人とは、地上の主の御前に立つ二本のオリーブの木、また二つの燭台である。
この二人に害を加えようとする者があれば、彼らの口から火が出て、その敵を滅ぼすであろう。
この二人に害を加えようとする者があれば、必ずこのように殺される。
彼らには、預言をしている間ずっと雨が降らないように天を閉じる力がある。
また、水を血に変える力あって、望みのままに何度でも、あらゆる災いを地に及ぼすことができる。
二人がその証しを終えると、一匹の獣が、底なしの淵から上がって来て彼らと戦って勝ち、二人を殺してしまう。
彼らの死体は、たとえてソドムとかエジプトとか呼ばれる大きな都の大通りに取り残される。
この二人の証人の主も、その都で十字架につけられたのである。
さまざまの民族、種族、言葉の違う民、国民に属する人々は、三日半の間、彼らの死体を眺め、それを墓に葬ることは許さないであろう。
地上の人々は、彼らのことで大いに喜び、贈り物をやり取りするであろう。
この二人の預言者は、地上の人々を苦しめたからである。
三日半たって、命の息が神から出て、この二人に入った。
彼らが立ち上がると、これを見た人々は大いに恐れた。
二人は、天から大きな声があって、「ここに上って来い」と言うのを聞いた。
そして雲に乗って天に上った。
彼らの敵もそれを見た。
そのとき、大地震が起こり、都の十分の一が倒れ、この地震のために七千人が死に、残った人々は恐れを抱いて天の神の栄光をたたえた。
第二の災いが過ぎ去った。
見よ、第三の災いが速やかにやって来る。”

遂に、第七の天使がリエを通じてラッパを吹いた。

“天にさまざまな大声があって、こう言った。
「この世の国は、我らの主と、
そのメシアのものとなった。
主は世々限りなく統治される」
神の御前で、座に着いていた二十四人の長老は、ひれ伏して神を礼拝し、こう言った。
「今おられ、かつておられた方、
全能者である神、主よ、感謝いたします。
大いなる力を振るって統治されたからです。
異邦人たちは怒り狂い、
あなたも怒りを現わされた。
死者の裁かれる時が来ました。
あなたの僕、預言者、聖なる者、
御名を畏れる者には、
小さな者にも大きな者にも、
報いをお与えになり、
地を滅ぼす者どもを、
滅ぼされる時が来ました」
そして、天にある神の神殿が開かれて、その神にある契約の箱が見え、稲妻、さまざまな音、雷、地震が起こり、大粒の雹が降った。”

七人の使者が次々とラッパを吹いた。

“天に大きなしるしが現れた。
一人の女が身に太陽をまとい、月を足の下にし、頭には十二の星の冠をかぶっていた。
女は身ごもっていたが、子を産む痛みと苦しみのため叫んでいた。
また、もう一つのしるしが天に現れた。
見よ、火のように赤い大きな竜である。
これには七つの頭と十本の角があって、その頭に七つの冠をかぶっていた。
竜の尾は、天の星の三分の一を掃き寄せて、地上に投げつけた。
そして、竜は子を産もうとしている女の前に立ちはだかり、産んだら、その子を食べてしまおうとしていた。
女は男の子を産んだ。
この子は、鉄の杖ですべての国民を治めることになっていた。
子は神のもとへ、その玉座へ引き上げられた。
女は荒れ野へ逃げ込んだ。
そこには、この女が千二百六十年の間、養われるように、神の用意された場所があった。”
“天で戦いが起こった。
ミカエルとその使いたちが、竜に戦いを挑んだのである。
竜とその使いたちも応戦したが、勝てなかった。
そして、もはや天には彼らの居場所がなくなった。
この巨大な竜、年を経た蛇、悪魔とかサタンとか呼ばれるもの、全人類を惑わす者は、投げ落とされた。
地上に投げ落とされたのである。
その使いたちも、もろともに投げ落とされた。
わたしは、天で大きな声が次のように言うのを聞いた。
「今や、我々の神の救いと力と支配が現れた。
神のメシアの権威が現れた。
我々の兄弟たちを告発する者、
昼も夜も我々の神の御前で彼らを告発する者が、投げ落とされたからである。
兄弟たちは、小羊の血と自分たちの証しの言葉とで、彼に打ち勝った。
彼らは、死に至るまで命を惜しまなかった。
このゆえに、もろもろの天と、
その中に住む者たちよ、喜べ。
地と海とは不幸である。
悪魔は怒りに燃えて、
お前たちのところへ降って行った。
残された時が少ないのを知ったからである」
竜は、自分が地上へ投げ落とされたと分かると、男の子を産んだ女の後を追った。
しかし、女には大きな鷲の翼が二つ与えられた。
荒れ野にある自分の場所へ飛んで行くためである。
女はここで、蛇から逃れて一年、その後二年、またその後半年の間、養われることになっていた。
蛇は、口から川のように水を女の後ろに吐き出して、女を押し流そうとした。
しかし、大地は女を助け、口を開けて、竜が口から吐き出した川を飲み干した。
竜は女に対して激しく怒り、その子孫の残りの者たち、すなわち、神の掟を守り、イエスの証しを守り通している者たちと戦おうとして出て行った。
そして、竜は海辺の砂の上に立った。”
“わたしはまた、一匹の獣が海の中から上って来るのを見た。これには十本の角と七つの頭があった。
それらの角には十の王冠があり、頭には神を冒涜するさまざまな名が記されていた。
わたしが見た獣は、豹に似ており、足は熊の足のようで、口は獅子の口のようであった。竜はこの獣に自分の力と王座と大きな権威を与えた。
この獣の頭の一つが傷つけられて、死んだと思われたが、この致命的な傷も治ってしまった。
そこで、全地は驚いてこの獣に服従した。
竜が自分の権威をこの獣に与えたので、人々は竜を拝んだ。
人々はまた、この獣をも拝んでこう言った。
「だれが、この獣と肩を並べることができようか。だれが、この獣と戦うことができようか」
この獣にはまた、大言と冒涜の言葉を吐く口が与えられた。
そこで、獣は口を開いて神を冒涜し、神の名と神の幕屋、天に住む者たちを冒涜した。
獣は聖なる者たちと戦い、これに勝つことが許され、また、あらゆる種族、民族、言葉の違う民、国民を支配する権威が与えられた。
地上に住む者で、天地創造の時から、屠られた小羊の命の書にその名が記されていない者たちは皆、この獣たちを拝むであろう。
耳ある者は、聞け。
捕われるべき者は、捕われて行く。
剣で殺されるべき者は、剣で殺される。
ここに、聖なる者たちの忍耐と信仰が必要である。
わたしはまた、もう一匹の獣が地中から上って来るのを見た。
この獣は、小羊の角に似た二本の角があって、竜のようにものを言っていた。
この獣は、先の獣が持っていたすべての権力をその獣の前で振るい、地とそこに住む人々に、致命的な傷が治ったあの先の獣を拝ませた。
そして、大きなしるしを行って、人々の前で天から地上へ火を降らせた。
更に、先の獣の前で行うことを許されたしるしによって、地上に住む人々を惑わせ、また、剣で傷を負ったがなお生きている先の獣の像を造るように、地上に住む人に命じた。
第二の獣は、獣の像に息を吹き込むことを許されて、獣の像がものを言うことさえできるようにし、獣の像を拝もうとしない者があれば、皆殺しにさせた。
また、小さな者にも大きな者にも、富める者にも貧しい者にも、自由な身分の者にも奴隷にも、すべての者にその右手か額に刻印を押させた。
そこで、この刻印のある者でなければ、物を買うことも、売ることもできないようになった。
この刻印とはあの獣の名、あるいはその名の数字である。
ここに知恵が必要である。
賢い人は、獣の数字にどのような意味があるか考えるがよい。
数字は人間を指している。
そして、数字は六百六十六である。”
“また、わたしが見ていると、見よ、小羊が剣山に立っており、小羊と共に十四万四千人の者たちがいて、その額には小羊の名と、小羊の父の名とが記されていた。
わたしは、大水のとどろくような音、また激しい雷のような音が天から響くのを聞いた。
わたしが聞いたその音は、琴を弾く者たちが竪琴を弾いているようであった。
彼らは、玉座の前、また四つの生き物と長老たちの前で、新しい歌のたぐいをうたった。
この歌は、地上から贖われた十四万四千人の者たちのほかは、覚えることができなかった。
彼らは、女に触れて身を汚したことのない者である。
彼らは童貞だからである。
この者たちは、小羊の行くところへは、どこへでも従って行く。
この者たちは、神と小羊に献げられる初穂として、人々の中から贖われた者たちで、その口には偽りがなく、とがめられるところのない者たちである。”
“わたしはまた、別の天使が空高く飛ぶのを見た。
この天使は、地上に住む人々、あらゆる国民、種族、言葉の違う民、民族に告げ知らせるために、永遠の福音を携えて来て、大声で言った。
「神を畏れ、その栄光をたたえなさい。
神の裁きの時が来たからである。
天と地、海と水の源を創造した方を礼拝しなさい」
また、別の第二の天使が続いて来て、大声でこう言った。
「倒れた。
大バビロンが倒れた。
怒りを招くみだらな行いのぶどう酒を、諸国の民に飲ませたこの都が」
また別の第三の天使も続いて来て、大声でこう言った。
「だれでも、獣とその像を拝み、額や手にこの獣の刻印を受ける者があれば、その者自身も、神の怒り杯に混ぜものなしに注がれた。
神の怒りのぶどう酒を飲むことになり、また、聖なる天使たちと小羊の前で、火と硫黄で苦しめられることになる。
その苦しみの煙は、世々限りなく立ち上り、獣とその像を拝む者たち、また、だれでも獣の名の刻印を受ける者は、昼も夜も安らぐことはない」
ここに、神の掟を守り、イエスに対する信仰を守り続ける聖なる者たちの忍耐が必要である。
また、わたしは天からこう告げる声を聞いた。
「書き記せ。『今から後、主に結ばれて死ぬ人は幸いである』と」
“霊”も言う。
「然り。彼らは労苦を解かれて、安らぎを得る。その行いが報われたからである」”
“また、わたしが見ていると、見よ、白い雲が現れて、人の子のような方がその雲の上に座っており、頭には金の冠をかぶり、手には鋭い鎌を持っておられた。
すると、別の天使が神殿から出て来て、雲の上に座っておられる方に向かって大声で叫んだ。
「鎌を入れて、刈り取ってください。
刈り入れの時が来ました。
地上の穀物は実っています」
そこで、雲の上に座っておられる方が、地に鎌を投げると、地上では刈り入れが行われた。
また、別の天使が天にある神殿から出て来たが、この天使も手に鋭い鎌を持っていた。
すると、祭壇のところから、火をつかさどる権威を持つ別の天使が出て来て、鋭い鎌を持つ天使に大声でこう言った。
「その鋭い鎌を入れて、地上のぶどうの房を取り入れよ。
ぶどうの実は既に熟している」
そこで、その天使は、地に鎌を投げ入れて地上のぶどうを取り入れ、これを神の怒りの大きな搾り桶に投げ入れた。
搾り桶は、都の外で踏まれた。
すると、血が搾り桶から流れ出て、馬のくつわに届くほどになり、千六百スタディオンにわたって広がった。”
“わたしはまた、天にもう一つの大きな驚くべきしるしを見た。
七人の天使が最後の七つの災いを携えていた。
これらの災いで、神の怒りがその極みに達するのであった。
わたしはまた、火が混じったガラスの海のようなものを見た。
更に、獣に勝ち、その像に勝ち、またその名の数字に勝った者たちを見た。
彼らは神の竪琴を手にして、このガラスの海の岸に立っていた。
彼らは、神の僕モーゼの歌と小羊の歌とをうたった。
「全能者である神、主よ、
あなたの業は偉大で、
驚くべきもの。
諸国の民の王よ、
あなたの道は正しく、また、真実なもの。
主よ、だれがあなたの名を畏れず、
たたえずにおられましょうか。
聖なる方は、あなただけ。
すべての国民が、来て、
あなたの前にひれ伏すでしょう。
あなたの正しい裁きが、
明らかになったからです」
この後、わたしが見ていると、天にある証しの幕屋の神殿が開かれた。
そして、この神殿から、七つの災いを携えた七人の天使が出て来た。
天使たちは、輝く清い亜麻布の衣を着て、胸に金の帯を締めていた。
そして、四つの生き物の中の一つが、世々限りなく生きておられる神の怒りが盛られた七つの金の鉢を、この七人の天使に渡した。
この神殿は、神の栄光とその力とから立ち上る煙で満たされ、七人の天使の七つの災いが終わるまでは、だれも神殿の中に入ることができなかった。”
“また、わたしは大きな声が神殿から出て、七人の天使にこう言うのを聞いた。
「行って、七つの鉢に盛られた神の怒りを地上に注ぎなさい」
そこで、第一の天使が出て行って、その鉢の中身を地上に注ぐと、獣の刻印を押されている人間たち、また獣の像を礼拝する者たちに悪性のはれものができた。
第二の天使が、その鉢の中身を海に注ぐと、海は死人の血のようになって、その中の生き物はすべて死んでしまった。
第三の天使が、その鉢の中身を川と水の源に注ぐと、水は血になった。
そのとき、わたしは水をつかさどる天使がこう言うのを聞いた。
「今おられ、かつておられた聖なる方、
あなたは正しい方です。
このような裁きをしてくださったからです。
この者どもは、聖なる者たちと
預言者たちとの血を流しましたが、
あなたは彼らに血をお飲ませになりました。
それは当然なことです」
わたしはまた、祭壇がこう言うのを聞いた。
「然り、全能者である神、主よ、
あなたの裁きは真実で正しい」
第四の天使が、その鉢の中身を太陽に注ぐと、太陽は人間を火で焼くことを許された。
人間は、激しい熱で焼かれ、この災いを支配する権威を持つ神の名を冒涜した。
そして、悔い改めて神の栄光をたたえることをしなかった。
第五の天使が、その鉢の中身を獣の王座に注ぐと、獣が支配する国は闇に覆われた。
人々は苦しみもだえて自分の舌をかみ、苦痛とはれ物のゆえに天の神を冒涜し、その行いを悔い改めようとはしなかった。
第六の天使が、その鉢の中身を大きな川、ユーフラテス川に注ぐと、川の水が枯れて、日の出る方角から来る王たちの道ができた。
わたしはまた、竜の口から、獣の口から、そして、偽預言者の口から、蛙のような汚れた三つの霊が出て来るのを見た。
これはしるしを行う悪霊どもの霊であって、全世界の王たちのところへ出て行った。
それは、全能者である神の大いなる日の戦いに備えて、彼らを集めるためである。
― 見よ、わたしは盗人のように来る。
裸で歩くのを見られて恥をかかないように、目を覚まし、衣を身に着けている人は幸いである ―
汚れた霊どもは、ヘブライ語で「ハルマゲドン」と呼ばれる所に、王たちを集めた。
第七の天使が、その鉢の中身を空中に注ぐと、神殿の玉座から大声が聞こえ、「事は成就した」と言った。
そして、稲妻、さまざまな音、雷が起こり、また、大きな地震が起きた。
それは、人間が地上に現れて以来、いまだかつてなかったほどの大地震であった。
あの大きな都が三つに引き裂かれ、諸国の民の方々の町が倒れた。
神は大バビロンを思い出して、御自分の激しい怒りのぶどう酒の杯をこれにお与えになった。
すべての島は逃げ去り、山々も消えうせた。
一タラントの重さほどの大粒の雹が、天から人々の上に降った。
人々は雹の害を受けたので、神を冒涜した。
その被害があまりにも甚だしかったからである。”
“さて、七つの鉢を持つ七人の天使の一人が来て、わたしに語りかけた。
「ここへ来なさい。
多くの水の上に座っている大淫婦に対する裁きを見せよう。
地上の王たちは、この女とみだらなことをし、地上に住む人々は、この女のみだらな行いのぶどう酒に酔ってしまった」
そして、この天使は“霊”に満たされたわたしを荒れ野に連れて行った。
わたしは、赤い獣にまたがっている一人の女を見た。
この獣は、全身至るところ神を冒涜する数々の名で覆われており、七つの頭と十本の角があった。
女は紫と赤の衣を着て、金と宝石と真珠で身を飾り、忌まわしいものや、自分のみだらな行いの汚れで満ちた金の杯を手に持っていた。
その額には、秘められた意味の名が記されていたが、それは「大バビロン、みだらな女たちや、地上の忌まわしい者たちの母」という名である。
わたしは、この女が聖なる者たちの血と、イエスの証人たちの血に酔いしれているのを見た。
この女を見て、わたしは大いに驚いた。
すると、天使がわたしにこう言った。
「なぜ驚くのか。
わたしは、この女の秘められた意味と、女を乗せた獣、七つの頭と十本の角がある獣の秘められた意味とを知らせよう。
あなたが見た獣は以前はいたが、今はいない。
やがて底なしの淵から上って来るが、ついには滅びてしまう。
地上に住む者で、天地創造の時から命の書にその名が記されていない者たちは、以前いて今はいないこの獣が、やがて来るのを見て驚くであろう。
ここに、知恵のある考えが必要である。
七つの頭とは、この女が座っている七つの丘のことである。
そして、ここに七人の王がいる。
五人は既に倒れたが、一人は今王の位についている。
他の一人は、まだ現れていないが、この王が現れても、位にとどまるのはごく短い期間だけである。
以前いて、今はいない獣は、第八の者で、またそれは先の七人の中の一人なのだが、やがて滅びる。
また、あなたが見た十本の角は、十人の王である。
彼らはまだ国を治めていないが、ひとときの間、獣と共に王の権威を受けるであろう。
この者どもは、心を一つにしており、自分たちの力と権威を獣にゆだねる。
この者どもは、小羊と戦うが、小羊は主の主、王の王だから、彼らに打ち勝つ。
小羊と共にいる者、召された者、選ばれた者、忠実な者たちもまた、勝利を収める」
天使はまた、わたしに言った。
「あなたが見た水、あの淫婦が座っている所は、さまざまの民族、群衆、国民、言葉の違う民である。
また、あなたが見た十本の角とあの獣は、この淫婦を憎み、身に着けた物をはぎ取って裸にし、その肉を食い、火で焼き尽くすであろう。
神の言葉が成就するときまで、神は彼らの心を動かして御心を行わせ、彼らが心を一つにして、自分たちの支配権を獣に与えるようにされたからである。
あなたが見た女とは、地上の王たちを支配しているあの大きな都のことである」”
“その後、わたしは、大きな権威を持っている別の天使が、天から降って来るのを見た。
地上はその栄光によって輝いた。
天使は力強い声で叫んだ。
「倒れた。大バビロンが倒れた。
そして、そこは悪霊どもの棲家、
あらゆる汚れた霊の巣窟、
あらゆる汚れた鳥の巣窟、
あらゆる汚れた忌まわしい獣の巣窟となった。
すべての国の民は、
怒りを招く彼女のみだらな行いのぶどう酒を飲み、
地上の王たちは、彼女とみだらなことをし、
地上の商人たちは、
彼女の豪勢な贅沢によって、
富を築いたからである」
わたしはまた、天から別の声がこう言うのを聞いた。
「わたしの民よ、彼女から離れ去れ。
その罪に加わったり、
その災いに巻き込まれたりしないようにせよ。
彼女の罪は積み重なって天にまで届き、
神はその不義を覚えておられるからである。
彼女がしたとおりに、
彼女に仕返しせよ、
彼女の仕業に応じ、倍にして返せ。
彼女が注いだ杯に、
その倍も注いでやれ。
彼女がおごり高ぶって、
贅沢に暮らしていたのと、
同じだけの苦しみと悲しみを、
彼女に与えよ。
彼女は心の中でこう言っているからである。
『わたしは、女王の座に着いており、
やもめなどではない。
決して悲しい目に遭いはしない』
それゆえ、一日のうちに、さまざまの災いが、
死と悲しみと飢えとが彼女を襲う。
また、彼女は火で焼かれる。
彼女を裁く神は、
力ある主だからである」
彼女とみだらなことをし、ぜいたくに暮らした地上の王たちは、彼女が焼かれる煙を見て、そのために泣き悲しみ、彼女の苦しみを見て恐れ、遠くに立ってこう言う。
「不幸だ、不幸だ、大いなる都、
強大な都バビロン、
お前は、ひとときの間に裁かれた」
地上の商人たちは、彼女のために泣き悲しむ。
もはやだれも彼らの商品を買う者がないからである。
その商品とは、金、銀、宝石、真珠、麻の布、紫の布、絹地、赤い布、あらゆる香ばしい木と象牙細工、そして、高価な木材や、青銅、鉄、大理石などでできたあらゆる器、肉桂、香料、香、香油、乳香、ぶどう酒、オリーブ油、麦粉、小麦、家畜、羊、馬、馬車、奴隷、人間である。
お前の望んでやまない果物は、
お前から遠のいて行き、
華美な物、きらびやかな物はみな、
お前のところから消えうせて、
もはや決して見られない。
このような商品を扱って、彼女から富を得ていた商人たちは、彼女の苦しみを見て恐れ、遠くに立って、泣き悲しんで、こう言う。
「不幸だ、不幸だ、大いなる都、
麻の布、また、紫の布や赤い布をまとい、
金と宝石と真珠の飾りを着けた都。
あれほどの富が、ひとときの間に、
みな荒れ果ててしまうとは」
また、すべての船長、沿岸を航海する者、
船乗りたち、海で働いているすべての者たちは、遠くに立ち、彼女が焼かれる煙を見て、「これほど大きい都がほかにあっただろうか」と叫んだ。
彼らは頭に塵をかぶり、泣き悲しんで、こう叫んだ。
「不幸だ、不幸だ、大いなる都、
海に船を持つ者が皆、
この都で、高価な物を取り引きし、
豊かになったのに、
ひとときの間に荒れ果ててしまうとは」
天よ、この都のゆえに喜べ。
聖なる者たち、使徒たち、預言者たちよ、喜べ。
神は、あなたがたのために、
この都を裁かれたからである。
すると、ある力強い天使が、大きいひき臼のような石を取り上げ、それを海に投げ込んで、こう言った。
「大いなる都、バビロンは、
このようにして荒々しく投げ出され、
もはや決して見られない。
竪琴を弾く者の奏でる音、歌をうたう者の声、
笛を吹く者やラッパを鳴らす者の楽の音は、
もはや決してお前のうちには聞かれない。
あらゆる技術を身に着けた者たちもだれ一人、
もはや決してお前のうちには見られない。
ひき臼の音もまた、
もはや決してお前のうちには聞かれない。
ともし火の明かりも、
もはや決してお前のうちには輝かない。
花婿や花嫁の声も、
もはや決してお前のうちには聞かれない。
なぜなら、お前の商人たちが
地上の権力者となったからであり、
また、お前の魔術によって、
すべての国の民が惑わされ、
預言者たちと聖なる者たちの血、
地上で殺されたすべての者の血が、
この都で流されたからである」
その後、わたしは、大群衆の大声のようなものが、天でこう言うのを聞いた。
「ハレルヤ。
救いと栄光と力とは、わたしたちの神のもの。
その裁きは真実で正しいからである。
みだらな行いで、
地上を堕落させたあの大淫婦を裁き、
御自分の僕たちの流した血の復讐を、
彼女になさったからである」
また、こうも言った。
「ハレルヤ。
大淫婦が焼かれる煙は、世々限りなく立ち上る」
そこで、二十四人の長老と四つの生き物とはひれ伏して、玉座に座っておられる神を礼拝して言った。
「アーメン、ハレルヤ」”
“また、玉座から声がして、こう言った。
「すべて神の僕たちよ、
神を畏れる者たちよ、
小さな者も大きな者も、
わたしたちの神をたたえよ」
わたしはまた、大群衆の声のようなもの、多くの水のとどろきや、激しい雷のようなものが、こう言うのを聞いた。
「ハレルヤ、
全能者であり、
わたしたちの神である主が王となられた。
わたしたちは喜び、大いに喜び、
神の栄光をたたえよう。
小羊の婚礼の日が来て、
花嫁は、輝く清い麻の衣を着せられた。
この麻の衣とは、
聖なる者たちの正しい行いである」
それから天使はわたしに、「書き記せ。小羊の婚宴に招かれている者たちは幸いだ」と言い、また、「これは、神の真実の言葉である」とも言った。
わたしは、天使を拝もうとしてその足もとにひれ伏した。
すると、天使はわたしにこう言った。
「やめよ。
わたしは、あなたやイエスの証しを守っているあなたの兄弟たちと共に、仕える者である。
神を礼拝せよ。
イエスの証しは預言の霊なのだ」”
“そして、わたしは天が開かれているのを見た。
すると、見よ、白い馬が現れた。
それに乗っている方は、「誠実」および「真実」と呼ばれて、正義をもって裁き、また戦われる。
その目は燃え盛る炎のようで、頭には多くの王冠があった。
この方には、自分のほかはだれも知らない名が記されていた。
また、血に染まった衣を身にまとっており、その名は「神の言葉」と呼ばれた。
そして、天の軍勢が白い馬に乗り、白く清い麻の布をまとってこの方に従っていた。
この方の口からは、鋭い剣が出ている。
諸国の民をそれで打ち倒すのである。
また、自ら鉄の杖で彼らを治める。
この方はぶどう酒の搾り桶を踏むが、これには全能者である神の激しい怒りが込められている。
この方の衣と腿のあたりには、「王の王、主の主」という名が記されていた。
わたしはまた、一人の天使が太陽の中に立っているのを見た。
この天使は、大声で叫び、空高く飛んでいるすべての鳥にこう言った。
「さあ、神の大宴会に集まれ。
王の肉、千人隊長の肉、権力者の肉を食べよ。
また、馬とそれに乗る者の肉、あらゆる自由な身分の者、奴隷、小さな者や大きな者たちの肉を食べよ」
わたしはまた、あの獣と、地上の王たちとその軍勢とが、馬に乗っている方とその軍勢に対して戦うために、集まっているのを見た。
しかし、獣は捕らえられ、また、獣の前でしるしを行った偽預言者も、一緒に捕らえられた。
このしるしによって、獣の刻印を受けた者や、獣の像を拝んでいた者どもは、惑わされていたのだった。
獣と偽預言者の両者は、生きたまま硫黄の燃えている火の池に投げ込まれた。
残りの者どもは、馬に乗っている方の口から出ている剣で殺され、すべての鳥は、彼らの肉を飽きるほど食べた。”
“わたしはまた、一人の天使が、底なしの淵の鍵と大きな鎖とを手にして、天から降って来るのを見た。
この天使は、悪魔でもサタンでもある、年を経たあの蛇、つまり竜を取り押さえ、千年の間縛っておく、底なしの淵に投げ入れ、鍵をかけ、その上に封印を施して、千年が終わるまで、もうそれ以上、諸国の民を惑わさないようにした。
その後で、竜はしばらくの間、解放されるはずである。
わたしはまた、多くの座を見た。
その上には座っている者たちがおり、彼らには裁くことが許されていた。
わたしはまた、イエスの証しと神の言葉のために、首をはねられた者たちの魂を見た。
この者たちは、あの獣もその像も拝まず、額や手に獣の刻印を受けなかった。
彼らは生き返って、キリストと共に千年の間統治した。
その他の死者は、千年経つまで生き返らなかった。
これが第一の復活である、
第一の復活にあずかる者は、幸いな者、聖なる者である。
この者たちに対して、第二の死は何の力もない。
彼らは神と共にキリストの祭司となった、千年の間キリストと共に統治する。
この千年が終わると、サタンはその牢から解放され、地上の四方にいる諸国の民、ゴグとマゴグを惑わそうとして出て行き、彼らを集めて戦わせようとする。
その数は海の砂のように多い。
彼らは地上の広い場所に攻め上って行って、聖なる者たちの陣営と、愛された都とを囲んだ。
すると、天から火が下って来て、彼らを焼き尽くした。
そして、彼らを惑わした悪魔は、火と硫黄の池に投げ込まれた。
そこには、あの獣と偽預言者がいる。
そして、この者どもは昼も夜も世々限りなく責めさいなまれる。
わたしはまた、大きな白い玉座と、そこに座っておられる方とを見た。
天も地も、その御前から逃げて行き、行方が分からなくなった。
わたしはまた、死者たちが、大きな者も小さな者も、玉座の前に立っているのを見た。
幾つかの書物が開かれたが、もう一つの書物も開かれた。
それは命の書である。
死者たちは、これらの書物に書かれていることに基づき、彼らの行いに応じて裁かれた。
海は、その中にいた死者を外に出した。
死と陰府(よみ)も、その中にいた死者を出し、彼らはそれぞれ自分の行いに応じて裁かれた。
死も陰府(よみ)も火の池に投げ込まれた。
この火の池が第二の死である。
その名が命の書に記されていない者は、火の池に投げ込まれた。
わたしはまた、新しい天と新しい地を見た。
最初の天と最初の地は去って行き、もはや海もなくなった。
更にわたしは、聖なる都、新しいイェルサレムが、夫のために着飾った花嫁のように用意を整えて、神のもとを離れ、天から下って来るのを見た。
そのとき、わたしは玉座から語りかける大きな声を聞いた。
「見よ、神の幕屋が人の間にあって、神が人と共に住み、人は神の民となる。
神は自ら人と共にいて、その神となり、彼らの目の涙をことごとくぬぐい取ってくださる。
もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きも労苦もない。
最初のものは過ぎ去ったからである」
すると、玉座に座っておられる方が、「見よ、わたしは万物を新しくする」と言い、また、「書き記せ。これらの言葉は信頼でき、また真実である」と言われた。
また、わたしに言われた。
「事は成就した。
わたしはアルファであり、オメガである。
初めであり、終わりである。
渇いている者には、命の水の泉から値なしに飲ませよう。
勝利を得る者は、これらのものを受け継ぐ。
わたしはその者の神になり、その者はわたしの子となる。
しかし、おくびょうな者、不信仰な者、忌まわしい者、人を殺す者、みだらな行いをする者、魔術を使う者、偶像を拝む者、すべてうそを言う者、このような者たちに対する報いは、火と硫黄の燃える池である。
それが第二の死である」”
“さて、最後の七つの災いの満ちた七つの鉢を持つ七人の天使がいたが、その中の一人が来て、わたしに語りかけてこう言った。
「ここへ来なさい。
小羊の妻である花嫁を見せてあげよう」
この天使が、“霊”に満たされたわたしを大きな高い山に連れて行き、聖なる都イェルサレムが神のもとを離れて、天から下って来るのを見せた。
都は神の栄光に輝いていた。
その輝きは、最高の宝石のようであり、透き通った碧玉のようであった。
都には、高い大きな城壁と十二の門があり、それらの門には十二人の天使がいて、名が刻みつけてあった。
イスラエルの子らの十二部族の名であった。
東に三つの門、北に三つの門、南に三つの門、西に三つの門があった。
都の城壁には十二の土台があって、それには小羊の十二使徒の十二の名が刻みつけてあった。
わたしに語りかけた天使は、都の門と城壁とを測るために、金の物差しを持っていた。
この都は四角い形で、長さと幅が同じであった。
天使が物差しで都を測ると、一万二千スタディオンあった。
長さも幅も同じである。
また、城壁を測ると、百四十四ペキスであった。
これは人間の物差しによって測ったもので、天使が用いたものもこれである。
都の城壁は碧玉で築かれ、都は透き通ったガラスのような純金であった。
都の城壁の土台石は、あらゆる宝石で飾られていた。
第一の土台石は碧玉、第二はサファイア、第三はめのう、第四はエメラルド、第五は赤縞めのう、第六は赤めのう、第七はかんらん石、第八は緑柱石、第九は黄玉、第十はひすい、第十一は青玉、第十二は紫水晶であった。
また、十二の門は十二の真珠であって、どの門もそれぞれ一個の真珠でできていた。
都の大通りは、透き通ったガラスのような純金であった。
わたしは、都の中に神殿を見なかった。
全能者である神、主と小羊とが都の神殿だからである。
この都には、それを照らす太陽も月も、必要でない。
神の栄光が都を照らしており、小羊が都の明かりだからである。
諸国の民は、都の光の中を歩き、地上の王たちは、自分たちの栄光を携えて、都に来る。
都の門は一日中決して閉ざされていない。
そこには夜がないからである。
人々は、諸国の民の栄光と誉れとを携えて都に来る。
しかし、汚れた者、忌まわしいことと偽りを行う者はだれ一人、決して都に入れない。
小羊の命の書に名が書いてある者だけが入れる。
天使はまた、神と小羊の玉座から流れ出て、水晶のように輝く命の水の川をわたしに見せた。
川は、都の大通りの中央を流れ、その両岸には命の木があって、年に十二回実を結び、毎月実をみのらせる。
そして、その木の葉は諸国の民の病を治す。
もはや、呪われるものは何一つない。
神と小羊の玉座が都にあって、神の僕たちは神を礼拝し、御顔を仰ぎ見る。
彼らの額には、神の名が記されている。
もはや、夜はなく、ともし火の光も太陽の光も要らない。
神である主が僕たちを照らし、彼らは世々限りなく統治するからである。”
“そして、天使はわたしにこう言った。
「これらの言葉は、信頼でき、また真実である。
預言者たちの霊感の神、主が、その天使を送って、すぐにも起こるはずのことを、御自分の僕たちに示されたのである。
見よ、わたしはすぐに来る。
この書物の預言の言葉を守る者は、幸いである」
わたしは、これらのことを聞き、また見たヨハネである。
聞き、また見たとき、わたしは、このことを示してくれた天使の足もとにひれ伏して、拝もうとした。
すると、天使はわたしに言った。
「やめよ。
わたしは、あなたや、あなたの兄弟である預言者たちや、この書物の言葉を守っている人たちと共に、仕える者である。
神を礼拝せよ」
また、わたしにこう言った。
「この書物の預言の言葉を、秘密にしておいてはいけない。
時が迫っているからである。
不正を行う者には、なお不正を行わせ、汚れた者は、なお汚れるままにしておけ。
正しい者には、なお正しいことを行わせ、聖なる者には、なお聖なる者とならせよ。
見よ、わたしはすぐに来る。
わたしは、報いを携えて来て、それぞれの行いに応じて報いる。
わたしはアルファであり、オメガである。
最初の者にして、最後の者。
初めであり、終わりである」
命の木に対する権利を与えられ、門を通って都に入れるように、自分の衣を洗い清める者は幸いである。
犬のような者、魔術を使う者、みだらなことをする者、人を殺す者、偶像を拝む者、すべて偽りを好み、また行う者は都の外にいる。
わたし、イエスは使いを遣わし、諸教会のために以上のことをあなたがたに証しした。
わたしは、ダビデのひこばえ、その一族、輝く明けの明星である」
“霊”と花嫁とが言う。
「来てください」
これを聞く者も言うがよい。
「来てください」と。
渇いている者は来るがよい。
命の水が欲しい者は、値なしに飲むがよい。
この書物の預言の言葉を聞くすべての者に、わたしは証しする。
これに付け加える者があれば、神はこの書物に書いてある災いをその者に加えられる。
また、この預言の書の言葉から何か取り去る者があれば、神を、この書物に書いてある命の木と聖なる都から、その者が受ける分を取り除かれる。
以上すべてを証しする方が、言われる。
「然り、わたしはすぐに来る」
アーメン、主イエスよ、来てください。
主イエスの恵みが、すべての者と共にあるように。”