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Chapter 218 宇宙の生理的欲求 人間以外の生き物をよく観察すると、彼らは眠りが基本で生きているように思えます。 わたしたちにとって一番身近な生き物である犬や猫は一日の中で18時間から19時間眠っていると言われています。 残りの5時間から6時間も、すべて生理的欲求を満たすための活動であるわけです。 それでは生理的欲求とは何でしょうか。 快食、快眠、快便が健康の要件だと言われます。 生き物の生理的欲求の基本は食・眠・便であるとするなら、この宇宙に存在する森羅万象すべてもそうでなくてはなりません。 では生き物以外の存在つまりすべての物質にとっての生理的欲求とは一体如何なるものでしょうか。 生理的欲求とは、同じ繰り返しを一日、一年を単位に繰り返す動作と考えれば、生き物以外の物質にも当てはめることができるわけです。 わたしたち人間も他の生き物も、食・眠・便を毎日繰り返しています。 生き物にとって自己の存在の証を立てるための最大の生理的欲求である交尾行為は、一年を単位に繰り返しています−人間だけが年がら年中交尾行為をしているが、やはり一日単位とは考えにくい−。 植物の誕生から成長そして死に至るまでの過程も、一日若しくは一年単位です。 結局の処、生理的欲求とは死ぬための生きる行為、つまり生きる・成長する・死ぬの繰り返しであるわけです。 繰り返しを輪廻転生と捉えたのは、わたしたち人間だけですが、子孫を残すことが繰り返し行為に外ならないわけで、本当に自分自身の輪廻転生があるなら、子孫を残す行為は無用の筈で、わたしたちも他の生き物も子孫を残すための交尾行為やそのために殺し合い、挙げ句の果てに戦争行為にやっきになっている理由が無い筈であります。 輪廻転生を否定する根拠がここにもあるのです。 それでは、わたしたちにとって絶対的存在である地球の生理的欲求とは何でしょうか。 地球は毎日一回自転を繰り返しながら、太陽のまわりを回るという公転の一部−365.25分の1−という成長を遂げ、毎年一回の公転という繰り返しを46億回してきたわけです。 太陽を常に中心に見据えながら円運動を繰り返す地球。 地球にとっての生理的欲求とは、生みの親である太陽のまわりを円運動すること、そして太陽が地球という子孫を生み落としたように、地球も月や地球上の存在するものを子孫として生み落としてきたのです。 わたしたち人間もまさに地球の子孫であり、月とわたしたちは兄弟であると言っても過言ではありません。 「神の自叙伝」で月を「テンシ」として描いたのは、「テンシ」とわたしたち人間が兄弟であって、兄である「テンシ」の、弟であるわたしたち人間に対する想いの内も表現してみたかったからであります。 世に多くの宗教がありますが、先祖を敬うことが未だ見ぬ神を敬うより遥かに宇宙の真理に則していると言えるでしょう。 よくよく考えてみれば、わたしたちの進化過程が凝縮されていると言われる母体内にいる胎児の十月十日間は、地球上に誕生した生命体の進化を辿っており結局の処、地球に行き着くのです。 地球の生理的欲求が自転と、親である太陽に対する公転であるとするなら、わたしたち人間の生理的欲求である食・眠・便・交尾は果たしてどういうことになるでしょうか。 特に、その中で最も多く割いている睡眠はどういう位置づけになるのでしょうか。 「夢の中の眠り」が終わりの無い作品と位置づけて毎日書き続けている理由がここにあるのです。 |