|
Chapter 221 目覚めよ!日本人 現代人のわたしたちは、四六時中眠ったような気がしないでずっと眠っているような人生を送っている。 従って、四六時中夢を観ているような、観ていないような状態で生きているとも言えるのです。 しかも、そのことに気がつかずに、意識がぼっとした状態が常態だと思っている。 ひと昔前までは、一般に気が狂(ふ)れた状態、病理学的には神経衰弱という精神病だと診断されていたのです。 神経衰弱の精神病患者が世間にうようよしているのが、先進社会の実態であるのですから、凶悪な犯罪が頻発するのは当然なわけです。 アメリカや日本では、10人中9人までは神経衰弱者であると考えてもいいでしょう。 従って、わたしたちも先ず自分は神経衰弱を患っていると考えていた方が無難だと言えます。 "自分だけは違う!"と思うことが、もう神経衰弱を患っている証拠であるのです。 それほどに社会(先進)は患っている。 特に日本人は、"みんなで渡れば怖くない"という意識が常にある。 島国で農耕民族である日本人は昔から、"皆で一緒に"をモットーの村社会を形成してきた結果、"村八分"されるのを極度に嫌う風潮ができあがってしまい、なにごとも多数決で判断してしまい、"みんなで渡れば怖くない"、"前例のないことはしない"といった進取の精神がまったく欠落した人種になってしまったのです。 まさしく現代日本社会は、一億総神経衰弱患者の様相を呈していると言っても過言ではありません。 しかし、"みんなで渡れば怖くない"ものですから、それぞれがまったく自覚症状がないわけです。 一億総神経衰弱病になり果ててしまった原因はいろいろ考えられますが、最大のものは、やはり戦後のアメリカによる日本社会形成にあるのです。 アメリカを筆頭の欧米列強帝国主義社会が意図的にしたのか、それとも敗戦国の復興作業の結果論であったのか、いま世界が直面している戦後イラクの復興問題にも同じことが言えるのですが、いまの日本では、そんな問題を論議するより、この患った社会を如何に治療するかということの方が先決だと考えられます。 戦後義務教育の退廃、テレビを筆頭のマスメディアによる一般国民への洗脳活動は、いままさにその極致にあると言わざるを得ません。 堕落させるようなテレビ番組を見て、何も感じない日本人が10人の中に9人もいるその姿は、まさに国家そのものが精神病院のようであります。 政治、行政、経済問題。 各論としての原因は、これらに携わっている人たちに大きな責任があると、確かに言えるが、結局は、わたしたち日本人ひとりひとりの問題に帰結するわけで、いくら変な政治家、役人、事業家といえども、家庭に帰れば一国民であるわけで、一国民としての問題意識が無い故に、変な政治家、役人、事業家になって変な国にしてしまったわけです。 先ず、わたしたちひとりひとりが自覚することからしか、この患った社会を治していく道は無いと考えられます。 四六時中、夢遊病者のように生きているわたしたちが、ほんのちょっとの間でも真に覚醒できるようになるための、我慢強い努力が今こそ必要です。 50年前に敗戦という衝撃を経験して、"これではいけない、何とかしなければ"と危機感を募らせ、戦後復興を頑張ってきましたが、今また経済戦争で敗退し、疲弊した日本社会が、この先どうなるのだろうかといろいろ論議されるところですが、この夢遊病に陥った現代日本人を襲おうとしている衝撃とは、一体何であるか。 それは、巷で噂されるような金融問題をきっかけにした経済破綻ではないと思います。 これだけ情報化社会になれば、明確な原因で社会問題を引き起こすことは自分の命とりになることを為政者たちは重々承知しているでしょう。 嘗て、江戸時代に「相対済まし令」、昭和初期と戦後のモラトリアムといった、為政者からの一方的な通達で国民は一文無しにされたことがありました。 しかし民主主義社会では、こういった為政者の圧政はもはや不可能になり、仮にそういう事態になったら暴動が起こり、彼らの首は間違いなく胴体から離れます。 彼らはそういうことを、常にわたしたちより真剣に予測しています。 為政者の悲しい宿命であるのです。 戦争という対外問題を引き起こすことで戦争犯罪者をつくり、内政問題から国民の目を逸らすのが、為政者たちの常套手段であったのですが、今はそれもできない為政者たちは別の犯罪者をつくり、彼らをスケープゴートにして国民の目を向けさせるでしょう。 一体誰が責任あるのか特定できないような社会問題が起こることで、社会は衝撃を受け、流れの反転現象のきっかけになる。 社会の破綻、特に凶悪犯罪が蔓延する社会が、その衝撃にきっかけをつくるように思えてなりません。 青少年たちの犯罪が激増しています。 将来の日本を托す彼らが、為政者たちによってスケープゴートの標的にされるかもしれません。 わたしたちは一刻も早く夢から醒めなければなりません。 |