Chapter 402 ゼロからの出直し(2)

一日を、目が醒めている3分の2と、眠っている3分の1に分けた生き方を、わたしたちはして来ました。
そして、夜になると、“さあ、寝る時間だ!”と言って無理やりベッドに入る。
一日の3分の1ということは8時間です。
Non−Rem睡眠とRem睡眠は、およそ1時間半で交互に繰り返すメカニズムのようです。
ただし、一日の中でも、一年の中でも、やはり地球の重力の影響を受けて変化するので、正確に1時間半だというわけではありません。
切り替え時のニュートラルポイントも考慮すると、およそ2時間サイクルと考えた方がいいでしょう。
そうしますと、一日8時間の睡眠では、4回のNon−Rem睡眠とRem睡眠を繰り返していることになります。
Non−Rem睡眠が1時間、Rem睡眠が半時間、ニュートラルポイントが半時間。
肉体と意識が個別化の結果生じた五感と第六感の「想い」が、休養を要求するのは、Non−Rem睡眠時だけです。
つまり、1時間がNon−Rem睡眠の基本単位です。
昼間、睡魔に襲われた経験が誰にでもありますが、その時、眠るのはせいぜい半時間程度であり、極端な場合、10分程の睡眠でもすっきりします。
夜間の睡眠メカニズムとは、明らかに違っています。
わたしたちは、昼間は起きているもの、つまり目が醒めているのが、当たり前だと思っています。
わたしたちは、夜間は寝ているもの、つまり眠っているのが、当たり前だと思っています。
昼間、睡魔が襲ってくるのは、五感と「想い」が小休止の要求をするからです。
激しい運動を、ずっと続けることはできません。
途中で必ず小休止が要ります。
しかし肉体は一生働き続けていて、小休止することはありません。
つまり生きる上においての運動−「普段の運動」と定義します−なら一生続けることができるが、それ以上の運動−「激しい運動」とこれから定義します−をすると途中で小休止が必要になるのです。
昼間、睡魔が襲ってくるのは、激しい運動をした結果、五感と「想い」が小休止を要求するからです。
一方、夜間、睡魔が襲ってきて、眠りに就く人は現代人では殆どいないのではないでしょうか。
現代人に不眠症が多いのも、ここに原因があるのです。
五感と「想い」という自分の身体が、真に小休止の睡眠を要求するのは、激しい運動をした後であり、夜間に定期的に要求するのではないのです。
不眠症の原因は、眠たくもないのに、無理やり寝ていることにあるのです。
現代人の病気のひとつに過食症・拒食症があります。
過度なダイエットの結果、起こる症状だと言われていますが、それはきっかけであって、現代人のわたしたち全員がその可能性を持っています。
何故なら、お腹も空いていないのに、人間が勝手に決めた食事の時間がやって来たら、食べる習慣になっているからです。
五感と「想い」の要求に鈍感になって来ているのが、現代人の最大の問題であります。
五感と「想い」である自己の身体が要求した時、つまり要求が襲って来た時に対応してやると一番効果を発揮するように身体はできているのです。
一日一回の睡眠。
一日三回の食事。
一体誰がそんなことを決めたのでしょうか。
激しい運動をした後に、身体は要求するのです。
普段の運動をしている間は、身体は小休止を必要としないで一生動き続けることができるのです。
身体のメカニズムもゼロから出直す必要があります。