Chapter 424 生死は重力問題

夜になったら寝るのは、重力との関係だと申しました。
夜になるということは、太陽が沈むことで、太陽、地球そして自分という位置関係になって、最も大きい重力を受ける位置に自分がいることになる。
昼間に太陽が最も高い位置になると、太陽と地球との間に自分がいる位置関係になって、最も小さい重力を受ける位置に自分がいることになる。
夜と昼の違いは、重力の大小の問題であります。
そして、太陽から生まれた地球、そして地球から生まれた生命体はすべて、太陽から発している熱エネルギーを受けて生きています。
太陽が消滅した途端、地球も地球上のすべても消滅してしまいます。
太陽と地球の重力のバランスが壊れてしまう上に、太陽から発している熱エネルギーも受けられなくなるからです。
インドのヨガなどの考えでは、太陽から発しているエネルギーは3種類あって、ひとつはいわゆる熱エネルギー、更にプラーナ(Prana)という精緻なエネルギーがあり、それが生命エネルギーであり、その上にクンダリーニというエネルギーがあると言われています。
熱エネルギーとは、太陽が上がってきたら気温が上がる、あのエネルギーであって、わたしたちは常に体感しているものです。
しかし生命エネルギーなどと言われてもピンと来ません。
わたしたちは普段食べて生きています。
では食べなくなったら死ぬのでしょうか。
寿命とは命が尽きることを言うのですが、どうして命の寿と書くのでしょうか。
英語では寿命のことを “Life”若しくは “The span of life”と言います。
“ 寿命で死ぬ ”ことを “ Die a natural death ”と言います。
寿命とは生きている期間(span)であり、その最終駅が自然死(natural death)であると捉えている。
自然死なのですから、食べなくなったら死ぬわけではない。
食べなくなったら死ぬのなら、自然死ではなくて自殺になります。
餓死で死ぬ人間に、自殺するものはいないと以前申しました所以であります。
食べるとは生きるための必要条件ではありますが、必要十分条件ではないのです。
生きるための必要十分条件とは、生と死が表裏一体であるのですから、死ぬための条件でもあってはじめて必要十分条件となるのです。
食べるとは飽くまで生きるための条件であって、死ぬための条件ではないのです。
生命エネルギーと熱エネルギーの関係は、寿命と食べものとの関係であり、太陽の熱エネルギーが与えられなくなると、わたしたち地球上の生命体は生きていくことはできないのは、食べなくなると餓死するのと同じ理屈です。
しかし寿命という根幹に関わるのは、食べものという熱エネルギーではないのです。
インドのヨガでは、それを生命エネルギー(Prana)と称しているのですが、それは単なる観念であって実体のあるものではないのです。
肉体レベルより精緻なエーテル体レベルというものがあって、それが生命エネルギー(Prana)の正体であるなどと言っているのですが、物理学の世界ではエーテル体などと言ったものは存在しないことが定説になっています。
エーテル体さらにアストラル体、コーザル体・・・そして神体という展開があって、霊や魂や挙げ句の果てに神がある。
宗教の世界の原点がここにあると言えます。
肉体レベルの上に果たしてエーテル体といったものが存在するのか、アインシュタインも熱心に研究したようですが、そんなものは宇宙にはなかったという結論だったようです。
そうしますと、寿命は死に関わっているが、食べものつまり熱エネルギーは死には関わっていないとするなら、寿命という死に関わっているものは一体何でしょうか。
わたしたちの宇宙が150億年前にビッグバンによって誕生した後、最初に起こったことは何でしょうか。
ビッグバンの10の44乗分の1秒後に、唯一の力から枝分かれして「重力」が誕生したことは何度もお話してきました。
食べることで生きているわたしたちですが、最終駅の死で降りる決定をするものは、食べることではなくて寿命であり、食べることの原点が熱エネルギーであるのに対し、寿命は重力との関係によって決定されると考えると納得が行くのではないでしょうか。
生命エネルギー(Prana)だと言われても、目に見えないものでは俄かには納得できません。
重力との関わりだとなると、日常から関わっている問題だけにピンと来る筈です。
寿命とは、重力問題だと考える。
春になると、すべての生き物は発情します。
花が咲き乱れるのも発情に外なりません。
人間が発情するのは重力と深く関わっていると、宇宙飛行士の体験から報告されています。
無重力圏で生活すると欲情を催さないのです。
発情の原点は性の快感ではなくて、種の保存です。
つまり生と死の問題であります、
生死の問題が重力と大きく関わっている証拠であります。
重力が大きく掛かると眠気を催す、そして重力が生死にも影響している。
新しい人生観において、重力は避けて通れない問題のようです。