Chapter 512 真理の正体

わたしたちが生きている世界は、時間に支配されている三次元空間世界と、四次元時空間世界であります。
つまり時間に関わっている世界であるわけですから、自分以外の存在はすべて映像という幻想に過ぎない世界であることになります。
時間を自他が共有して経験することは起こり得ない世界であるのですから、自分が経験している世界と、他者が経験している世界とは、見る者と、見られる者の違いがあるわけで、まさに主観と客観という言葉がそこに適用されるわけです。
わたしたちは普段、何気なく主観、客観という言葉を使っていますが、その真の意味を全く理解しないで使っているのです。
三次元空間世界と四次元時空間世界とは、飽くまで個人の事実と真実が明かされる世界観であり、自他が共有する世界観は更に上の次元世界、つまり五次元世界の要因が発見されない限りわからないのです。
自他が共有する世界観こそが真理であると言えるのではないでしょうか。
拙著「神はすぐ傍」PART(II)Chapter40“事実と真実と真理”とChapter41“五次元世界”は更に続きます。
“今までわたしは、一人の女性で以って、四次元での、その女性の真実の姿を説明してきました。
これを若し、宇宙全体の真実の姿を全部表現出来たら、どんな風に見えるでしょうか。イメージ出来るでしょうか。
イメージすることすら困難であるようですが、ひょっとしたらX、Y、Z、T軸の上に、もう一つ新しい軸が加われば見えるかも知れません。
それが五次元の座標であるのでしょうが、事実が三次元で、真実が四次元で表されるなら、五次元で表されるのが、我々が求めている真理であるかも知れません。
しかし残念ながら五次元の座標軸が何であるのかは解りません。
今のところ解っているのは時間という座標軸までであります。
五次元の要因(座標軸)が何であるかは解らないが、その座標軸のある点を、五次元の要因となるナイフで切ったとするならば、その切断面が四次元世界であると理論上では言えるわけです。
四次元世界を、Chapter40の喩えに使いました美人の女性で考えてみたいと思います。
そのヒップの曲線が素晴らしい女性も赤ん坊の時から曲線美であったはずがありません。
徐々に骨とそこにつく肉とがバランスよく発達していって曲線美と言われるようになったのでしょう。
しかしその曲線美も長続きはしません。
赤ん坊の時から時間を掛けて造られていった曲線美は、同じ時間だけ掛かって崩れていき、その面影が全く感じられない老婆となって、産道を通って産まれ落ちたのと同じように、死の道を通って死んでいくのです。
その過程全体を全貌できるのが、その女性の四次元世界であるのです。
そうしますと、五次元世界とは何かまだ解りませんが、とにかく五次元世界の断面が、その女性の四次元世界であったり、わたしの一生を全貌出来る四次元世界であったりするわけです。
そこでわたしは、アインシュタインの空間の曲がりと宇宙にあるエネルギーとの関係を示したGij=(8πG/c4)Tij という方程式を思い出すのです。
Tijというのは宇宙空間にあるエネルギーのことで、エネルギーの大きさが空間の歪みGijに影響すると言っているのですが、エネルギーの大きさとは、宇宙空間に存在する物質を指しているわけです。
そして我々の宇宙空間に存在する物質のすべての質量を総計すると、Gijという空間の曲率が無限大になることが、我々の宇宙全体にびっしりと詰まった状態で存在するニュートリノの質量から想像できるのではないかと思うのであります。
我々の時空間の曲率が無限大になるということは、我々の時空間を突き破って別の時空間へ常に繋がるワームホール(タイムトンネル)のようなものが存在し、そこから我々の宇宙空間とは別の宇宙空間が存在しているのではないかと考えられます。
そうしますと、Tijというエネルギー(物質)の存在が五次元要因ではないかと、わたしは思うのです。
そして五次元世界というのは、Tijという物質の存在すべてを俯瞰できる状態、すなわち、我々の宇宙のすべての物質の存在を含んだ曲率無限大の宇宙。
これはまさしく、「神の自叙伝」での絶対宇宙が五次元世界ではないかと思うのであります。
絶対宇宙を、Tijという物質の存在の要因で切った断面が、Tijが我々宇宙すべての物質エネルギーの総和であれば、150億光年の拡がりを持つ我々の全体宇宙が顕れ、Tijが我々銀河星雲の物質の総和であれば、その断面は銀河を示していると考えられるわけです。
そうして、宇宙の中の地球の上にいる、曲線美のヒップの女性の存在エネルギーで五次元世界を切断すれば、そのヒップ美人の一生が全貌できる四次元世界が顕れると考えればいいわけです。
そう考えれば、四次元要因が時間で、五次元要因をエネルギーTijと捉えられるのではないでしょうか。
三次元空間が四次元要因の時間に支配されているなら、四次元時空間は五次元要因の存在エネルギーに支配されていることになります。
アインシュタインが、「速度の速い乗り物に乗れば乗るほど、その乗り物に乗っている人の時計(時間)の進み度が遅くなり、その速度が光の速度になれば、時間の進みは止まる、つまり時間が静止する」と言ったことが注目されてきます。
時間が速くなったり、遅くなったり、静止したりすることが起きるわけですから、時間を支配しているものの存在が考えられるのです。
現実に、わたしたちが、歩いている時の時計の進む速度と、飛行機に乗っている時の速度は、飛行機に乗っている時の方が遅いのです。
ただわたしたちの持っている時計の精度が低いから確認出来ないだけで、もの凄い精度の高い時計なら容易に確認出来るのです。
つまり時間を支配している存在が現に在るということであります。
それがTijというエネルギーではないかと思うのです。”
時間を支配する世界こそ自他を共有する世界であって、それが五次元世界であるならば、四次元世界までは自己だけの世界であり、事実と真実とは飽くまで自己だけに関わる世界観であり、真理になってはじめて自他を共有する世界観になる。
わたしたちは死ぬことによって、個体から全体に溶け込み、個体性は消滅していきます。
死後の世界こそ、自他を共有する真理の五次元世界であるかも知れませんが、残念ながら個体性は消滅しているから、自己の意識つまり、『今、ここ』は最早ありません。