|
Chapter 541 現実主義と唯物主義 目に見えるものしか存在しないという考え方をする人を唯物主義と一般には言われています。 現実主義とも言われているように、目に見えているものだけを現実だと捉える考え方であります。 わたしたちが目にするものはすべて過去情報であることは何度も申してきました。 もちろん、目にするものだけでなく、耳にするもの、鼻にするもの、舌にするもの、肌にするもの、更に、心にするものはすべて過去情報であります。 過去とは、わたしたちの宇宙がビッグバンで誕生した150億年前でもあり、太陽が誕生した50億年前でもあり、地球が誕生した46億年前でもあり、生命体が誕生した36億年前でもあり、有機生命体が誕生した8億年前でもあり、人類の祖先ではじめての二本足動物になった北京原人やジャワ原人が誕生した50万年前でもあり、ネアンデルタール人で有名な旧人が誕生した10数万年前でもあり、クロマニヨン人で代表される新人が誕生した1万数千年前でもあり、日本の縄文時代が誕生したおよそ1万年前でもあり、弥生時代が誕生した数千年前でもあり、大和朝廷が誕生したおよそ1千7百年前でもあり、平城京が誕生した1千3百年前でもあり、平安京が誕生した1千2百年前でもあり、東京(江戸)が誕生した4百年前でもあり、広島と長崎に人類史上初めて原爆を投下された60年前でもあり、東京オリンピックが開催された40年前でもあり、イラク戦争が始まった1年前でもあり、アテネオリンピックが終わった数日前でもあり、執筆するために起きた1時間前でもあり、ベッドの上で執筆している自分の手を見ている0.000000001秒前でもあり、すべて過ぎ去った、現実ではない過去情報には変わりはありません。 唯物主義者や現実主義者が目に見えている物質や現実というのは、0.000000001秒前の過去情報であることを自覚しなければなりません。 現実というのは、『今、ここ』に実在するものを言うわけであって、『今、ここ』に実在するものを認識する自分はいないのです。 自分が認識するものはすべて現実ではない過去情報であり、現実を認識することができる自分はいないのです。 映画を観て一喜一憂している自分と、人生を四苦八苦しながら一喜一憂している自分とはまったく同じ自分であることを自覚すれば、唯物主義者や現実主義者たちが如何に愚かな錯覚の人生を送っているかがわかる筈です。 唯物主義者や現実主義者をコインの表だとすると、コインの裏である唯心主義者や夢想主義者も、やはり愚かな錯覚の人生を送っているのであります。 彼らは同じ類であるのに、お互いにいがみ合って、挙げ句の果てに戦争をする。 唯物主義者と唯心主義者は同じ穴の狢であり、現実主義者と夢想主義者も同じ穴の狢です。 狢は各々二元論の代表的な生き物であることを肝に銘ずることが肝要であります。 |