Chapter 634 時間も質(比重)の一つ

時間を量的に捉えると大小・多少の問題になります。
つまり人生80年の過去・現在・未来といった話になって、わたしたちが所謂時間と称している世界であります。
スポーツの多くは時間を量的に捉え、時間の大小・多少でその優秀さを競っているものです。
42.195kmをどれだけ短い(少ない)時間で走るか、1500mをどれだけ短い(少ない)時間で泳ぐかで、走る人間、泳ぐ人間の質を計っていると言ってもいいでしょう。
つまり時間の量的基準で人間の質を計っているのです。
時速300kmの新幹線で東京−大阪を走ると2時間半掛かるのが、時速50kmの鈍行列車だと10時間掛かるのは、新幹線の質が鈍行列車の質の5倍あるからです。
これらの意味するところは、時間は質の物差しの一つであるに過ぎないということであります。
星は重いほど求心力・遠心力が強くなり自転速度を増します。
ブラックホールは光をも吸い込むほどの重力(求心力)を持った星のことです。
ブラックホールはパチンコ玉よりも嵩が小さくて、太陽の数倍の重さを持った星のことで、宇宙に存在する最も比重の大きい物質だと言っていいでしょう。
光でさえ脱出できない−だから目に見えない星になる−ほどの引力を持っているということは、光よりも速く自転しているといったイメージの星であるわけです。
わたしたちの地球は一日24時間で一回自転している、つまり地球の円周4万5千kmを24時間で走っているのと同じですから、時速1875kmの自転速度ということになります。
新幹線のおよそ6倍の速度で80年つまり29200日の人生の旅を続けているのが、わたしたち人間であります。
ブラックホールのような光よりも速く自転する星の上で生活ができるなら、年齢を重ねるのではなくて、年齢を剥がしていく、つまり時間は未来から過去へ逆方向に流れていくイメージになることは予想に難くありません。
光よりも速く動くもので旅をすれば時間が後退する所以であります。
時間というものは速度と関連し、速度は距離と関連し、距離は運動することによって生じる概念であります。
逆に言えば、運動は距離に関連し、距離は速度に関連し、速度は加速度に関連し、加速度は力に関連し、力は質量に関連し、質量は質*量に関連し、質*量は縦*横*高さ*比重に関連しているのです。
時間と運動は表裏一体のものであり、時間は質(比重)の物差しの一つであると申しました所以であります。
アインシュタインが主張した四次元要因としての時間は、質を計る物差しの一つであることは確かでありますが、質をすべて表現する物差しではない。
水の比重は1、金の比重は19.30、銅の比重は8.92、鉄の比重は7.86、アルミニウムの比重は2.70といった質を表現する比重という物差しもあれば、時速5kmで歩く人間、42.195kmを2時間ちょっとで走る人間、1500mを15分足らずで泳ぐ人間、時速50kmの鈍行列車、時速300kmの新幹線、時速1875kmで回る地球、時速10万8000kmで太陽の回りを公転する地球、そして光の速度よりも速く回っているブラックホールといった質を表現する速度と時間という物差しもあるということであります。
縦*横*高さの量(嵩)の次には、やはり質(比重)が来るのが妥当のように思われ、時間は質(比重)の一つに過ぎないのです。