Chapter 636 時間と決別した固有の人生

時間を四次元要因とする時空間宇宙を四次元世界としても、更にその上の五次元世界は全存在エネルギーであると申しました。
アインシュタインの方程式:Gij=(8πG/c4)Tijの(Tij)であります。
(Tij)は宇宙に存在する全物質の総質量のことです。
スーパー・カミオカンデで質量測定に成功しノーベル賞を受賞した、ニュートリノの質量が(Tij)に加わった結果、宇宙の曲率(Gij)が無限大になり、宇宙は膨張し続けるのではなく、いつか収縮に反転することが立証されました。
風船を膨らまし続けるといつか爆発して収縮するのは、わたしたちの日常生活では当たり前のことなのですが、マクロの宇宙やミクロの素粒子世界では常識にはなっていなかったのです。
わたしたち一般人が常識と思っていることを、ミクロからマクロまで貫く法則であるかどうかを立証することに躍起になって研究しているのが科学者だと言っても過言ではありません。
目新しいものは何一つないのです。
ハイゼンベルグの不確定性原理が主張する、“動いているものの位置は確定できない、静止しているものの速度や方向は確定できない”のは、わたしたちの常識であります。
その常識が、ミクロの世界でもマクロの世界でも通用してはじめて真理だと言えるわけです。
逆に言えば、わたしたちが日常生活の中で常識と思っていることが、果たしてミクロの世界からマクロの世界までを貫く真理かどうかは甚だ疑問であるとも言えるのです。
事実を表現するのが三次元立体空間世界であり、真実を表現するのが四次元時空間世界であり、真理を表現するのが五次元世界であると、「神はすぐ傍」Part(II)Chapter41「五次元世界」でも、「夢の中の眠り」Vol.(II)Chapter544「四元論(五次元世界観)」からChapter551「広大無辺の世界」まで一貫して申してきました。
四次元要因を時間とする四次元時空間世界であっても、四次元要因を質(密度)とする四次元質量世界であっても、更にその上の五次元世界はやはり(Tij)である宇宙の全存在エネルギーになります。
比重1.00の水から比重2.70のアルミニウム、比重7.86の鉄、比重8.92の銅、比重19.30の金、そして比重が無限大のブラックホールまでを包含する宇宙の全存在エネルギーつまり全質量(Tij)こそが、部分世界である四次元世界までに対する全体世界であるのです。
事実・真実は個別(部分)観であるのに対し、真理は全体観であるのです。
固有の縦*横*高さ=固有の体積=固有の嵩(かさ)が固有の三次元世界。
固有の縦*横*高さ*固有の比重(密度)=固有の嵩(かさ)*固有の密度=固有の重さ=固有エネルギーが固有の四次元世界。
そしてエネルギー総量こそが全体の五次元世界。
時間を四次元要因とするのは人間社会の狭義の考え方であり、質(密度)を四次元要因とするのはすべての存在を貫く広義の考え方だと言っても過言ではありません。
時間の概念は人間だけにしかないものですが、質(密度)の概念は他の生き物にもあります。
ライオンはシマウマではないと認識しているし、シマウマは草ではないと認識しているし、草はライオンではないと認識していることこそが、それぞれの固有性(部分観)を認識しているつまり質(密度)の違いを認識しているのであります。
時間には固有性はありません。
人間固有の時間はない、況してやライオンの固有の時間、シマウマの固有の時間、草の固有の時間などあろう筈がありません。
人間、ライオン、シマウマ、草といった区分けのない全体の世界こそが五次元世界であり、逆に言えば四次元世界まではすべて固有の世界観であるのです。
固有の世界観に時間が介入する余地はありません。
他の生き物の固有の世界には時間の概念は一切入っていないのに、人間の固有の世界だけに時間の概念が入った結果、人間だけが四苦八苦の人生を送っているのであります。
人間も固有の人生すなわち個性ある人生を送るべきであり、そのためには時間と決別しなければなりません。