Chapter 698 21世紀は非連続の世紀(IV)

支配・被支配二層構造と世襲・相続の差別が表裏一体を成す社会は差別・不条理・戦争の絶えない社会であり、古代から中世を経て近代・現代社会まで踏襲されてきましたが、その原点は生きることであり、生きる上の方便が高じた結果であることは誰もが認めるところです。
差別・不条理・戦争の原因も、畢竟、生きる上の方便であることを、わたしたち現代人は忘れてしまったのです。
差別・不条理・戦争の原因である金銭欲・権力欲・名誉欲といった人間欲も詰まるところ食欲・性欲といった本能欲に帰結するのです。
20世紀に入って人口が急増した原因も、詰まるところ食欲と性欲のエネルギー保存則が機能した結果です。
食欲を満たしてくれる先進国では人口は増加するどころか減少しているのに対し、一つ間違えば飢餓状態になり兼ねない低開発国で人口が急増しているのは、食欲にエネルギーを使えない彼らは性欲にその捌け口を求めた結果に過ぎないのです。
人口の大爆発問題は人類の存亡危機を招き兼ねません。
明日にも餓死するかも知れない彼らに人類の存亡危機を訴えるのは、餓える者に自殺する者は一人もいない真理を理解していない者のすることです。
衣・食・住の心配の無い社会にすれば、自然に人口の増加を止めることができることは先進国が示しています。
地球上の人間すべてが衣・食・住の心配のない社会にすることは、地球の資源の公正配分で十分可能であります。
他の生き物の衣・食・住も心配のない社会にしてやれることも十分可能であります。
地球はそれだけの容量を十分に持っています。
“もっと、もっと金が欲しい”
“もっと、もっと力が欲しい”
“もっと、もっと偉くなりたい”
こういった人間欲が邪魔をしているだけです。
地球上に生きているすべての生き物が衣・食・住の心配のない社会にするのが、21世紀の人類の責任です。
差別・不条理・戦争を二度と起こさない新しい社会は、真の自由つまり物理的自由のみならず精神的自由を兼ね具えた高度な自由を謳った「開放型自由社会主義」の社会であり、その核は、支配・被支配二層構造と世襲・相続の差別からの脱却にあるのです。
21世紀はまさに20世紀までとは非連続の世紀にしなければならないのです。