Chapter 758 第三の軸の時代

歴史には「軸の時代」があったと言われています。
紀元前八世紀から紀元前三世紀の500年間が、「第一の軸の時代」と言われ、中国では老子・荘子・孔子が生まれ、インドでは釈迦やマハヴィーラが生まれ、イランではゾロアスターが生まれ、ギリシャではヘラクレイトスが生まれたように、お互い交流のない世界で呼応して偉人が輩出した時代のことを「軸の時代」と言うわけです。
「第一の軸の時代」からおよそ1千年経った紀元八世紀から十三世紀の500年間が、「第二の軸の時代」と言われ、ヨーロッパが生まれキリスト教が世界的宗教になり、イスラム教が生まれ、中国では唐という王朝による東西文化の交流を促進し、中華思想の完成を見た時代です。
更に1千年経った紀元十八世紀から二十三世紀の500年間が、「第三の軸の時代」と考えられます。
現在の二十一世紀は、まさに「第三の軸の時代」の真只中と言えるのであります。
「軸の時代」とは、新しい世界観の軸を創出した時期と言えるわけですから、以前の価値観をそれこそどんでん返しした時代と言ってもいいでしょう。
キリスト教世界では時代の変遷を千年(millenium)単位で見て、キリストの誕生する以前の千年を苦難の千年とし、救世主イエス・キリストの出現により至福の千年があり、堕落した千年を経て再び救世主が出現する、という考え方があります。
運動の光と音(喧騒)の全体宇宙の基本法則である誕生・生・死の三つの法則に基づく発想だと考えられます。
そうしますと、「第一の軸の時代」から始まり、「第二の軸の時代」を経て、「第三の軸の時代」で円回帰運動を完結するのではないかと考えられるわけです。
わたしたちが生きている二十一世紀は、「第三の軸の時代」のまさに中心棒であり、人類の歴史の円回帰運動の完結時期に当たるのではないかと考えてもいいわけです。
第一から第二、第二から第三といった単純なものではないのであります。
第一は始点。
第二は円周。
第三は終点。
10進法に慣れ親しんだわたしたちは、つい一、二、三、四・・・九と考え勝ちであります。
しかし宇宙では、一、二、三、一、二、三の繰り返しが基本であります。
「第三の軸の時代」の真只中にある二十一世紀は、人類の歴史の円回帰運動の完結時期でもあることを、わたしたちは自覚する必要があります。
差別の社会から平等の社会へ。
不条理な社会から公正な社会へ。
戦争の社会から共生の社会へ。
そしてその結果、
男性社会から女性社会へ。
組織の社会から個人の社会へ。
物の社会から心の社会へ。
拝金主義から拝徳主義へ。
相対的一元論の考え方から二元論を経て三元論の考え方へ。
すべてがどんでん返しになる時代がやって来るのです。