Chapter 814 喧噪から自然へ

田舎の自然の中にいると時間を忘れます。
都会の喧噪の中にいると時間に囚われます。
人生を思い悩み、四苦八苦する原因は、時間に囚われるからであります。
物質文明が進化すると、ますます時間に囚われた生き方になっていき、先進国になればなる程、精神に支障を来す人間が増えていくのです。
物質文明の先頭を切っているアメリカの国民の90%が睡眠薬を常用している。
怖い者知らずのように振る舞っている日本の若者。
特に男性化した日本の若い女性の傍若無人ぶりは目を覆いたくなる程の醜態ですが、実は彼らほど神経の細い臆病な生き物はいないのです。
常に脅迫観念に苛まれて、びくびくしながら生きているのです。
びくびくしながら生きているから、傍若無人になっていると言った方が適切かも知れません。
個性が完全に埋没していることが、その根拠であります。
他者と違ったことをするのを極端に嫌がる。
本音と建前の乖離が極端に大きい。
現代の若者=モノクロ人間であります。
本音が白で、建前が黒。
本音が黒で、建前が白。
他者と一緒の建前の時は、徹底したモノクロで統一している。
自分独りだけの本音の時は、徹底した自己主張で統一している。
本音と建前の乖離が限度を越すと、分裂症状を来しますが、現代日本の若者は悉く分裂状態に陥っているのです。
その原因は、未来(将来)に対する不安から生じる極度の臆病さにあるのです。
過去のことに思いを馳せることは殆どなく、未来のことだけに思いを馳せるのが、現代日本の若者の特徴です。
未来のことに思いを馳せることは殆どなく、過去のことだけに思いを馳せる現代日本の高齢者の特徴と対極にあるのです。
高齢化と少子化社会の特徴であり、先進国病の所以であります。
一方に偏れば、他方に同じ振れをするのが振り子の特性でありますが、先進国病になると、片方だけしか振れなくなって振り子にならない。
振り子現象は二元論の本質を表している。
一方に偏れば、他方にも同じように偏る。
二元論の本質であります。
悪のない善はないのです。
憎のない愛はないのです。
ところが、わたしたちは善を好み悪を嫌う、愛を好み憎を嫌う。
好いとこ取りの二元論つまり相対的一元論であります。
好いとこ取りの相対的一元論の極致現象が、高齢化と少子化社会であると言えるのです。
過去ばかりに囚われて生きている高齢者。
未来ばかりに囚われて生きている若者。
まさしく時間に囚われて生きる典型です。
時間の流れの中で生きているからです。
時間を忘れた生き方をすることが大切なのです。
都会の喧噪から田舎の自然へ。