Chapter 821 意識が醒めた社会

意識の眠った人間が支配し、支配される人間社会ですが、意識が醒めていることを常態とする他の生き物たちの世界には、支配・被支配二層構造の社会はありません。
それぞれが与えられた使命を果たしているだけで、それぞれの使命を繋ぎ合わせているのが、誕生・生・死という円回帰運動の法則であります。
一匹の女王蜂の下に多くの働き蜂がいる蜂の世界が、生き物の世界の基本形なのです。
子孫保存の法則ですが、そのベースには誕生・生・死の円回帰運動があるからです。
子供を産むのが生き物の世界の基本法則であり、メスが主体の世界であることは言うまでもありません。
すべての生き物の世界はメス(女性)社会である所以ですが、人間社会だけが長い間オス(男性)社会を続けてきた結果、差別・不条理・戦争が絶えない社会であったのです。
絶対一元論の世界で生きている生き物はメス(女性)社会なのに、相対的一元論の世界で生きている人間はオス(男性)社会だったのです。
真の二元論の世界で生きるにはメス(女性)社会でなければならないのです。
生・死、オス・メス、善・悪、強・弱、賢・愚、貧・富、幸・不幸、天国・地獄・・・健康・病気、神・悪魔といった二元要因では、死・メス・悪・弱・愚・貧・不幸・地獄・・・病気・悪魔が実体あるもので、生・オス・善・強・賢・富・幸福・天国・・・健康・神はその不在概念に過ぎないことに気づくことこそ、真の二元論への登竜門であります。
人間の歴史は戦争の歴史だったと言っても過言ではありません。
古代・中世・近代を通じて、各世紀で戦争のない時期は精々10年程度で、残りの90年は戦争に明け暮れていたのが人間の歴史であり、今尚、それは続けられています。
科学が進歩しても、それは人間社会だけの利便性において貢献してきただけで、地球レベルにおける進化過程の観点では、進化ではなく退化であると言っても過言ではない。
絶対一元論から二元論への過程は総じて進化過程であるのですが、相対的一元論を通過しなければならないわけで、相対的一元論だけを見れば退化過程であるのです。
“山あり谷あり”の谷の過程であるわけです。
意識が醒めるには、意識の眠りを経験しなければならない。
健康の喜びを知るには、病気を経験しなければならない。
ずっと健康なら、健康を意識することはあり得ません。
苦痛(苦労)を経験しない限り、苦痛(苦労)から解放される喜びを得ることは不可能です。
わたしたち人間は、苦痛(苦労)からの解放を喜ぶために、苦痛(苦労)の歴史を耐えてきたのです。
最早(もう)いい加減気づくべきです。
好いとこ取りの相対的一元論の世界から、真の二元論の世界への登竜門を潜る季(とき)がやって来たのです。
そのためには意識が眠っていてはいけません。
意識が醒めていなければなりません。