第五十七章  モンストレス

受け入れるのは、能力の問題である。
心の在り方、脳の考え方の問題ではない。
オスの受け入れる能力は、メスの受け入れる能力の半分もない。
更に、個人の資質の差がある。
更に、個人の経験の差がある。
無能なオスと有能なメスでは、埋めようのない差がある。
知能においては、最も無能なオスと、最も有能なメスが同レベルである真理の逆真理なのである。
オス社会における低いランクのメスの悲劇性では測り知れない程の大きな悲劇性を、メス社会における低いランクのオスの悲劇性は潜めている。
暗殺者においても、超能力を発揮するのは女性に多い。
受容性が二十一世紀の一番の本領である。
必然、メス社会が到来する。
強力なライバルがモスクワでモハマッドを待ち受けていた。
その名は、ナターシャ・カミンスキーである。
彼女の受容性は同性でも計り知れないものがあり、況してや、異性のモハマッドにとっては、モンスターと言っても過言ではない。
化け物(モンスター)の本質は、オスの攻撃性にあったのが、メスの受容性の化け物(モンスター)が現れたのである。
モンストレスと言うべきなのだろうか。
オスの化け物(モンスター)とメスの化け物(モンストレス)の衝突がいよいよ始まるのである。