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猿の惑星 宇宙ステーションで旅に出た 宇宙飛行士が 遭難した 不時着した 星は 変った星 そこでは 猿が 人類を 支配している だが その星は 何百年も経った 地球だった 宇宙飛行士の時計は 旅立つてから 一週間目を指す だけど 地球は 何百年も 経っていた 遠く離れれば 離れるほど 地球がコマのように 回る そのあいだに 猿が 人類と逆転した 家を留守にしておくと あなたの 家は 猿に 占拠される 地球というコマ 何か、何でもよい、ひとつの対象を決める。たとえば桜の花でもよい。まずその桜の花をじっと見つめる。そして桜の花以外が目に入らなくなったら、その桜の花からゆっくりと焦点を離していく。そして最後には桜の花が消える。だがイメージは残っている。桜の花があった、そして消えていった、という考えはそのまま残る。つぎにそのイメージからもゆっくりと離れていく。すると思考が消え、あなた独りがそこに残されている。 対象は何でもよい。桜の花でなくてもよい。桜の花はあなたとは直接関わりがないだけに、少し難しいかもしれない。 対象をあなたにすると理解し易い。 あなたは誰ですか。名前は。桜という名前ですか。それじゃ、桜という名前にしましょう。 桜が部屋の中で座って瞑想をしている。その桜の頭の中心から、あなたが抜けてゆっくと離れて天井の方へ上がっていく。桜は座ったまま。 天井まで上がったあなたは、今度はその部屋のある家の屋根からゆっくりと離れて上がっていく。桜は座ったまま。 その家の屋根からゆっくりと離れて上がっていく。そしてその家のある町が見渡せるところまで上がっていく。桜は座ったまま。 家のある町が見渡せるところから、ゆっくりと離れて上がっていく。そうすると、その町がある地域、たとえば、桜の座っているところが北海道の札幌にあったとする。その札幌の町全体が見渡せるところまでゆっくりと離れて上がっていく。桜は座ったまま。 札幌の町全体が見渡せるところから、ゆっくりと離れて上がっていくと、北海道全体が見渡せるところまで上がっていく。桜は座ったまま。 北海道全体を見渡せるところから、ゆっくりと上がって、日本全体が見渡せるところまでいく。桜は座ったまま。 日本全体が見渡せるところから、ゆっくりと離れて上がって、地球全体が見渡せるところまでいく。桜は依然座ったまま。 地球全体を見渡せるところから、ゆっくりと離れて、地球がコマの大きさぐらいに見えるところまで離れていく。そうすると突然、地球というコマが回転しだす。地球は一日一回転している。桜も一緒に動きだす。回転しはじめる。そして桜は消える。そこには見ているあなただけが残る。時間を超えたあなたがそこにいる。 時間を超えたあなたは、猛烈なスピードで回っている地球というコマを見る。秒速10回転で回る地球を見る。時速3万6千回転だ。あなたはコマのように回る地球を一時間見ているうちに、依然座っている桜は3万6千日、すなわち100年座り続けていたことになる。 今度はその地球というコマを見ているところから、ゆっくりと下りていく。そして最後に、座っている桜のところに戻ってくる。だがそこにはもう桜はいない。あなたは一時間で100年の旅をしたことになる。桜は100年も生きていられない。だから桜はいない。 だが、一時間だけ歳をとったあなたはそこにいる。時空の世界を超えた永遠のあなたがそこにいる。 |