台風の目

台風は 渦と同じ

中心は 静寂

まわりは 荒れる

中心の近くが もっとも 荒れる

渦も同じ

だが 渦と一体となると

静寂な中心に誘ってくれる

だから 台風とも一体になると

静寂な中心に誘ってくれる

渦は 中心に行くと 底へと縦方向に変る

横の動きから 縦の動きに変化する

水平な動きから 垂直の動きに変化する

だから 台風の目に入ると 垂直運動に変えてみる

そうすれば 一段と静寂な世界が待っている



あなたは主人かそれとも奴隷か

何か、あなたが感情に、たとえば欲望に振りまわされたとき、普通あなたはその感情に同化されて、感情そのものが、あなたと思ってしまう。いわゆる感情移入です。そのとき、あなたの中心は完全に忘却の彼方です。周辺だけが異常に騒がしい状態になっている。周辺が騒がしければ騒がしいほど、この状態はより病的です。
たとえば、誰かがあなたを侮辱したとしましょう。
ひとつの対応は、侮辱した誰かにあなたの意識が移って、あなた自身が侮辱した相手と同化してしまって、あなたは完全にどこか彼方に消えてしまう。その対応では、侮辱した相手があなたの主人で、あなたは、その主人に振りまわされている奴隷です。
もうひとつの対応は、侮辱されたあなたが、あなたの中心で感じるよう、その中心にあなたを移すようにすることです。そのときは逆に侮辱した相手は消えて、中心の静かなあなたがいる。その対応では、あなたが、あなた自身の主人です。侮辱した相手は消えたから、侮辱そのものも消えてなくなる。
そのときのあなたは、なにものにも影響されない静寂の中にひとりで存在する。
台風のメカニズムを知っていますか。台風の規模が大きいかどうかは、周辺の大きさと、気圧の低さ、すなわち天候の荒れぐあいで決められる。だがいくら大きな台風でも中心はまったくの静寂です。荒れ狂う周辺にいたらあなたは無力です、何も出来ない、ただ為されるままです、周辺が主人です。だがひとたび中心に入ると、青空の風ひとつない静かな状態です、あなたは何も振りまわされることはない。あなたが主人です。怒り狂った周辺は消えてない。
すべての欲望はこの周辺にあるものです。その周辺にあなたがいればその荒れ狂う欲望に振りまわされる。その周辺にあるあなたと同化した欲望が純真無垢な心の鏡にホコリを被せる。
ですから、周辺にある欲望とあなたとを同化させないこと。ここがポイントです。
どうしたら同化させないか。
欲望が最大限荒れ狂う、まさにそのとき、突然「振りまわされない自分が中心にいる」と宣言して、中心から、荒れ狂う周辺を見つめる。見つめるあなたは中心にいる。そうすると突然周辺の気圧が高くなり中心の山と同じ高さの山になり、周辺の谷は消えてなくなる。
そしてあなたの心の鏡を覆っていたホコリが消え、奇麗なピカピカの鏡がそこにある。