(その二十四) 先進世界の高齢化

定年退職した人たちが、もしそのまま退職せずに、平均寿命の80才まで働いたとしたら、企業にとってどれだけ労務費に圧迫を与えるでしょうか。
現在の日本の労働人口は6300万人ですから、ちょうど日本の人口1億2600万人の半分です。
日本のGNPは4兆ドル(およそ500兆円)
従って、国民一人当たりのGNPは32,000ドルで、世界のトップ10には入っています。
GNP総額及び国民一人当たりGNP共に、トップ10に入っている国家が、本当の先進国家と言えるでしょう。
因みに、サミット7ヶ国のGNP総額及び国民一人当たりGNPを紹介しておきましょう。

         GNP  順位  国民一人当たりGNP   順位
アメリカ    10兆ドル  1   35000ドル      7
日本       4兆ドル  2   33000ドル      9
ドイツ    2.2兆ドル  3   26000ドル     12
フランス   1.5兆ドル  4   24000ドル     18
イギリス   1.3兆ドル  5   21000ドル     21
イタリア   1.2兆ドル  6   20000ドル     23
カナダ    0.6兆ドル  9   19000ドル     25

従って、我が国が今後もサミットに参加出来る資格は、上記データからもわかるように、GNP総額のランク、トップ7に入っておく必要があるのです。
我が国は、15才から64才までを労働人口−生産年齢人口とも言う−と指定して、64才以上の老年人口と14才までの若年人口を合わせて従属人口としているのです。
2000年における老年人口は、およそ35%の4400万人に達し、2025年には50%近くの6000万人になると予想されています。
一方、アメリカにおいても高齢化は進んではおり、65才以上をOLD WORKERと言っておるのですが、その数は現在3300万人で、2030年には7000万人に達すると予想され、OLD WORKERのポテンシャリティーをアンケート調査したら、次のような報告が出たそうです。
結果1)Old Worker(老年人口)の方がYoung Workerよりも仕事の信頼性があると思う・・・・(強く)はい 33%  はい 44%
結果2)組織に対する責任感は、Old Workerの方がYoung Workerよりあると思う・・・・(強く)はい 27%  はい 50%
その結果、アメリカでは、老年人口の増加に伴なって、労働人口の範囲を65才から75才まで引き上げる検討に入ったようです。
従来、欧米諸国の文化では、出来るだけ早く、老年人口のカテゴリーに入って、余生をのんびり遊んで暮らす考え方が主流でしたが、その流れが大きく変わってきたようであります。
そのような中で、我が国の、50代の労働人口までリストラなどで削って行こうとする行動は、先進世界の流れに逆行するものであるのです。
ましてや、世界一の高齢化社会に驀進している我が国は、他の国に先駆けなければならない筈であります。