第四十八章 錯覚(感情移入)

空間が実在宇宙であり、静止宇宙であり、絶対宇宙であり、『静止の暗闇と沈黙の宇宙』である無限の宇宙である。
時間が映像宇宙であり、運動宇宙であり、相対宇宙であり、『運動の光と音の宇宙』である137億光年の拡がりを持つ宇宙である。
つまり、
空間が静止であり、時間が運動である。
言い換えれば、
劇場の舞台の白いスクリーンに映っている映像が時間であり、映写室の映写機にセットされている映写フィルム(静止画フィルム)が空間であり、劇場の席に座っている鑑賞者が自分だ。
鑑賞者である自分は白いスクリーンに映っている映像を観て、自分も映像の世界にいると錯覚(感情移入)するが、自分は静止している鑑賞席にいる。
言い換えれば、
走っている電車が時間であり、窓外に見える景色が空間であり、電車に乗っている乗客が鑑賞者である自分だ。
乗客である自分は窓外に映っている景色を観て、自分も景色の世界にいると錯覚(感情移入)するが、自分は静止している電車の中にいる。
つまり、
動いているのが止まっているのであり、止まっているのが動いているのである。